12 額、貼って

 前回書いた通り、ひいひい言いながら額を塗ったのだが、これは悪手だった。もとの額縁のコーティングか、吾輩が単に下手なのか。

 ほかのものに引っ掛けてははがれ、挙句触っているだけでもぼろぼろと崩れてきて、吾輩の両手は黒い斑点に覆われた。

 はがれてしまうわけだから、見せたくなかった地の額口が所々見える。貧乏くさい。


 結局どうしたかといえば。

 額に沿わせて、テープを貼った。

 もちろん、黒いやつ。どこにでもあるビニールテープ。


 これがもう、革命!


 楽だし、きれいだし、乾くの待たなくていいの!

 最初からこういうテープにしときゃよかった、と思った。

 そんなだからひょっとしたら、個展にはビニールテープ額縁が連立しているかもしれない。大きめの100円ショップだったら、どうせいろんな色売ってるんでしょ(偏見)。それで、イメージに合うビニテ拾ってきてさ。額縁彩ったら、ほうら、怖いものなし。


 このエッセイで、ギャラリーさんの名前出していいですか? って聞こうといっつも思っているのだが、気づいたら聞かずに帰ってる。

 

 次こそは!

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