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ママがお弁当を作ってくれたので、ぼくはお弁当を持って手伝いにいきました。
ぼくが「たくさんお手伝いしたいです」っていうと、グレイおじさんは「疲れたらすぐに言うんだぞ」と言いました。難しい顔をしていました。
お手伝いをしながらグレイおじさんの声を追いかけていたら、理由が分かりました。ぼくが子どもだから、あんまり仕事をさせてはいけないと思っているんだ。でも、あまりに人手が足りてないし、出来るだけ早く復旧作業を終わらせないといけないから、出来ればぼくに手伝って欲しいんだって。
ぼくはこれはチャンスだと思いました。困っている人を助けたら、きっとみんなぼくを褒めてくれます。ぼくが化け物じゃないって、分かってくれます。
釘を打ったりとか器用なことは出来ないので、ぼくはとにかく荷物を運ぶことにしました。
グレイおじさん以外にも、ジェイクさんやマリオさん、いろんな人に何を運べばいいか聞いて回りました。同じ人に話を聞いたら、こんなにたくさん仕事をさせちゃいけない、と遠慮されてしまうかもしれないからです。
お昼休憩はちゃんとしました。お弁当の中身はパンでした。美味しいです。美味しいけど、なんだか物足りなかったです。
午後も同じように働いて、家に帰りました。帰ってすぐ、血のついた布を噛みました。
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