第3話「どこに行ったの!? 家出したミーラとクルル!」
〈前回のあらすじ〉
〈本編〉
魔法少女の誕生した日、アスモデウサとベルフェゴーラの2人の悪魔はそれぞれに怪物を錬成し、魔法少女たちと相対した。
それ以来、2週間ほどにわたって悪魔たちは沈黙していた。
事件が起きたのは、まさしくその時だった。
「本当に、これで良かったミラ……?」
中津里町を南北に流れる中津里川に架かる橋のたもとで、ミーラは声を発した。
眼前で揺れる川の水面を見つめながら、クルルは答えた。
「良いんだぜ。これ以上2人に迷惑をかけるわけにはいかないぜ」
「2人とも、きっとワタシたちを探すミラ」
クルルは、すぐには答えなかった。やや間を置いて、こう呟くだけだった。
「お前のその口調、すっかり板についてしまってるんだぜ」
「頑張ったから当然ミラ!」
胸を張るミーラに、クルルは杏子の言葉を思い出して苦笑するしかなかった。
それは、ひかると杏子と魔法少女になってすぐ後のこと。
「何か……ミーラって、魔法少女のパートナー(妖精)っぽくないよね」
「えぇ!?」
「妖精じゃないから当たり前だぜ!」
「いや、そういうことじゃなくてね……」
杏子自身の中にある違和感をどう表現するか、しばらく悩んだ挙句、ぽん、と手を叩いた。
「わかった、『普通』なんだ!」
「何ですって!?」
「普通のどこがいけないの……?」
ひかるの問いには答えず、杏子は淡々と「魔法少女のパートナー論」を展開する。
「魔法少女のパートナーで、『ミーラ』って名前なら、『ミーラは○○ミラ!』みたいに、一人称が『ミーラ』になって、語尾は『~ミラ』とかになると思うんだ」
「そ、そうなんですか?」
「それだよ!?」
「ふぇ!?」
杏子はずい、とミーラに迫って、ミーラを慌てさせた。
「見た目はそれっぽいんだけど、喋り方が大人しいというか、真面目というか……」
「すごく余計なお世話じゃないかなぁ。2人とも、魔法少女のパートナーになるために来たわけじゃないんだし――」
「わかりました。メモメモ。それが『魔法少女のパートナー』たるものの喋り方なのですね! メモメモ。頑張ります!……ミラ!」
「メモしてるし。実行しようとしてるし。私は良いと思うけどなぁ……」
苦笑するひかるの腕の中で、ミーラは決意と熱意の炎に満ちた目をしていた。
「ミーラって律儀だぜ」
「そうミラ?」
「……そうだぜ」
クルルは川に向かって石を投げた。数回水面を跳ねて、石は水中に消えた。
「本当に、これで良かったミラ?」
今朝から数えて、もう何度目になるかわからない問い。
「良いんだぜ」
こちらもまた、今朝から数えて何度目になるかわからない答えを返した。
朝のHR前。教室からは離れた多目的室の入り口で、ひかると杏子の2人は頭を突き合わせていた。
2人の間にあるのは、薄い乳白色の便箋。
「『お世話になりましたミラ。探さないでくださいミラ。ミーラより』……完全に置き手紙だね。家出の」
「どうしようか?」
「『探さないで』と言われても、探さないわけにはいかないよね。悪魔は最近出てきてないけど、何かあったら……」
ひかるはミーラからの手紙をカバンにしまった。
杏子は窓の外を見やった。ひかると杏子の気分に反して、外は快晴そのものだ。
「2人とも、どこに行ったんだろう。駅のアイオンかな?」
「でも人が多いところだと2人は目立つし……」
「そうだよね。あー、もう気になって授業どころじゃないよ!」
「落ち着いて。私も今すぐ探しに行きたいけど、流石に……」
かき乱してくしゃくしゃになった杏子の髪を、ひかるは自前の櫛で整える。
「今は2人が無事にいることを信じよう」
「……うん」
やがて、HRを告げるチャイムが鳴った。
「やはり、以前に試した手法が手堅いと言うべきか」
「そうね……」
アスモデウサとベルフェゴーラは、拠点にしている洋館の一室にいた。机に向かい椅子に座るアスモデウサに、ベルフェゴーラが後ろから抱き付く格好だ。
机の上に展開されている複数の魔術陣には、魔界語で書かれた文章・計算式や魔法少女に関する画像が表示されていた。
「でも、ただの低級魔獣では簡単にやられてしまって、あまり稼げないわ。もっと強い魔獣じゃないと」
「しかし、魔獣の生成に魔力を使いすぎても回収率は悪くなる。難しいところだな」
ちらり、とベルフェゴーラは壁際に目をやった。その視線の先には巨大なガラスケース――ただし周囲は肉質で覆われ、実際に見えるのは一部分だけだ――があった。
それには2人がこの数週間の内に集めた悪性の魔力が集積されていた。ケースに対してほんのわずかな量でしかなかったが。
「この世界を魔界化するには膨大な魔力が必要になる。たとえこの地域だけに限ってもね……何ともまあ、サタニアも面倒なことを考えてくれたものだわ」
愚痴るベルフェゴーラの手に、なだめるようにアスモデウサは己の手を重ねた。
「先の大戦の時、オレたちは何もしなかった。だからとは言わないが、やはり何かはしなければなるまい。莫大な量とは言え、無限ではない。いかにして効率良く集めるか、楽しもうじゃないか」
「そうね、ニンゲン自体も面白そうだもの。ゆっくり2人で楽しみましょう」
怪しい笑い声が、洋館に響いた。
「さあ、探そうか」
「といっても、どこをどう探すべきか……」
放課後。駅前で集合したひかると杏子の2人は、ミーラとクルルの探索に意気込みながらも、他方では途方に暮れていた。
「いなくなったのが朝だとしても、もう何時間も経ってるし……」
「意外と広いのよね、この街……」
「しかも探すのはぬいぐるみサイズだし……」
2人の口をついて出るのは弱音ばかり。これではダメだと、杏子は頬を叩いた。
「何とかなる! ……気がする!」
「そうだね、何とかしなきゃ」
2人で顔を見合わせ、大きく頷いた。
「それじゃ、家出した2人を探しにレッツ・ラ・ゴー!」
「おー!」
駅前の広場に始まり、可能な限り物陰をチェックしながら歩いていく。駅ビルとショッピングモール「アイオン」の各フロア、住宅街、オフィスビルの間……ただひたすらにミーラとクルルの姿を探して練り歩く。次第に日は傾いて、どんどん発見は難しくなっていく。
根気強く探すものの、駅を中心とするエリアではミーラとクルルを見つけられなかった。
「2人がスマホを持ってたらなぁ……」
初めて魔法少女に変身した公園のベンチに座って、杏子はそうぼやいた。
「確かに。連絡手段があったら楽だね」
言いながら、ひかるは自販機で買ったお茶を杏子に差し出した。
「ありがとう」
蓋を開けるや否や、ゴクゴクと勢いよく飲む。春の夕方とは言っても、十分な日光の下で歩き続けた体は汗ばんでいた。
一息ついた杏子は、ふとこの数週間のことを思い出した。
クレープを食べている途中に現れた怪物。
その時、ミーラとクルルが助けてくれたこと。
一緒に魔法少女に変身したこと。
一緒に怪物を倒したこと。
一緒に――暮らしたこと。
「ひょっとして、あたしと一緒に住むのに嫌気が差したのかな?」
ふと、そんなことを杏子は考えた。
「どうしてそう思うの?」
「それは……
「そういうことなら、もっと早くに家出してるんじゃないかな。それに、今回はミーラも出て行っちゃってるし」
「あはは、そうだよね」
ぎこちなく笑う杏子に優しく微笑んでから、ひかるは暮れ始めた空を見上げた。つられて見上げた杏子の目に、欠けた月が映る。
「きっと、そういうことじゃないんだよ。私たちを巻き込みたくなくて、出て行ったんじゃないかな」
「巻き込みたくない?」
ひかるは、クルルが発した警告の言葉を思い返した。
『キミは何をしているんだ! ボクのことは放っておいて、早く逃げるんだぜ!』
『キミに、そんな危ないことはさせられないぜ!』
そして、ミーラとクルルたち天使に不幸をもたらした「天魔大戦」。
「仲間が傷付くこと、仲間を失うことの辛さを2人は知ってる。だから私たちを守るために、これ以上巻き込みたくないんじゃないかなって」
「じゃあ、このまま『さよならバイバイ』する?」
不意に発せられた杏子の提案に、ひかるの言葉が止まる。
「探さないで」と言う相手を、こちらを想うがために離れようとする相手を、引き留めようとすべきなのか。
ミーラとクルルの意思を尊重するのならば、引き下がるべきかもしれない。
しかし、ボロボロになって杏子の腕の中で震えていたミーラ、それでも怪物に立ち向かおうとしたクルルの姿を思い出した時、既にその答えは出ていることに気付いた。
「しないよ、『さよならバイバイ』なんて。だって、私も2人を守りたいもの。誰かを守るために2人だけが傷付いて良いわけがない。それを知ってて見過ごすことなんてできない。だから私は――」
「魔法少女になった」
最後の言葉を引き継いだ杏子は、楽し気に笑って立ち上がった。
「よし、もうひと踏ん張り行こう!」
「でも、どこを探そうか……」
悩むひかると杏子。ふと、杏子が閃いた。
「そうだ、リバーサイド中津里!」
「賑やかねえ……」
ため息交じりにベルフェゴーラが見下ろすのは、今日開店したばかりの複合商業施設「リバーサイド中津里」である。
街の中ほど、中津里川沿いに建つリバーサイド中津里は、開店初日とあって日が暮れだしても客足が鈍らない――むしろ増えている有様だった。
人が多ければ、当然それだけ発生する魔力も多くなる。そして当然の帰結として、悪魔が欲する悪性の魔力も集めやすい。
ベルフェゴーラが、今日という日にここを選んだのは必然だった。
「さあ、行きなさい。アタシの可愛い魔獣ちゃん」
集めた魔力が向かうのは、駐車場に並ぶ車。
やがて四肢の先にタイヤを持った巨大な車の怪物として降り立つ。
「クルーマー!!」
「クルー! マー!」
幸か不幸か、ミーラとクルルはリバーサイド中津里のすぐそばにいた。
木陰に隠れて暴れる怪物を観察し、遠くにベルフェゴーラの姿を認めた。
「ミーラ、お前はあの怪物を頼むぜ。その間にボクはベルフェゴーラを倒すぜ!」
「1人でなんて無茶ミラ!」
「無茶でもやるしかないぜ!」
「あ! 見つけた!」
突然の大声でミーラとクルルをドキリとさせたのは、杏子だった。ひかると共に息せき切ってミーラとクルルの元に駆け寄る。
「あー、やっと見つけた。どこ行ってたのよ」
「ひょっとして……ワタシたちのことを探してたミラ?」
「「当たり前じゃん!」」
笑って答えるひかると杏子に、ミーラとクルルは顔を見合わせた。
「クルーマー!」
怪物の咆哮に、クルルが我に返る。
「2人とも、早く逃げるんだぜ! アイツはボクたちに任せて――」
「よし、行こう。クルル」
「私たちも行こう、ミーラ」
「って、ちょっと待ったあ!」
警告を無視して抱え上げた杏子の腕から、クルルはするりと逃げた。
「何で逃げないんだぜ!?」
「え? クルルは戦うつもりなんでしょ? だったら、ねえ?」
同意を求めるような杏子の視線に、ひかるは頷き返した。
「2人が戦うなら、私たちも一緒に戦うよ」
「そんな……! これは天使と悪魔の問題だぜ! もうこれ以上2人を巻き込むわけには……」
「やっぱり、そういうことなんだ」
「え?」
杏子とひかるの納得した笑みに、クルルは呆気にとられた。
「そうじゃないかって、米原さんと話してたの」
「でもね、2人が私たちを守りたいと思ってくれるように、私たちも2人を守りたい。力になりたい。それが……できるでしょ?」
「魔法少女……」
ミーラの言葉に、ひかるは頷く。
杏子は暴れる怪物へと目線を向けた。腕とおぼしき部分を伸び縮みさせながら手にあたる車輪をそこかしこにぶつけている。それはさながらヨーヨーを振り回しているようでもあった。
「天使と悪魔の問題って言ったけど、ここは人間界だし。思いっきり人間は巻き込まれてるし」
「ぐぬぅ……で、でも」
なおも抗弁しようとするクルルを、杏子はそっと抱き寄せた。
「守りたい気持ちは同じ。それに守れる力がある。なら、やることは1つじゃない?」
「……わかったぜ」
まだ渋々といった様子ながらも、クルルが承諾したのを見て、ひかるもミーラに問う。
「ミーラ、私と一緒に戦ってくれる?」
「お願いする立場が逆ミラ。またよろしくミラ」
ミーラは、にっこりと笑って答えた。
「よし、行くよ!」
ひかるの一声で一帯は光に包まれ、その光の中から魔法少女が姿を現す。
ミラクルソルとミラクルルア――ミラクル☆エンジェルズは互いに頷いて、跳躍した。
逃げ惑う人々の中に、怪物から逃げようと懸命に走る母親と娘がいた。
「クルー!」
怪物の放り投げる車輪が、親子の脇の地面を抉る。
「きゃっ」
「百合子!」
瓦礫につまずき、子どもが母親の手を離れて転んだ。母親は思わず駆け寄り、我が娘を立ち上がらせようとする。
怪物に、情など存在しない。ただ、命令のままに暴れるのみだ。
「マー!」
無慈悲にも、怪物が繰り出した次の一撃が親子に迫る。
咄嗟の判断で、母親は娘を自分の体で隠すようにして抱きしめた。
「ルア・リフレクション!」
しかし、予期された衝撃は母親を襲わなかった。
恐る恐る振り返る母親の視界に、1人の少女らしき背中が見える。
「大丈夫ですか?」
振り返ったルアは、母親に対して手を差し出した。その手を掴み、母親は立ち上がる。
「あ、ありがとうございます」
「さあ、早く逃げて」
ルアに促され、親子は再び走り出した。その背中を見送るルアの隣に、ソルが立つ。
「クルーマー」
「車の怪物だから『クルーマー』なんて、安直だなあ」
苦笑するルアの目の前で構えた怪物が、左右の腕をソルとルアに向けて放つ。
それぞれを避けながら、ソルとルアは名乗りを上げる。
「全てを照らす光、ミラクルソル!」
「闇の中に輝く光、ミラクルルア!」
『世界を照らす奇跡の光、魔法少女ミラクル☆エンジェルズ!』
「来たわね、魔法少女」
声の方向を見れば、ベルフェゴーラが宙で優雅に構えながらソルとルアを見下ろしていた。
ルアは叫んだ。
「最近姿を見ないと思ったら、思い出したように出てきて!」
「悪いけど、アタシも暇じゃないのよ。行きなさい、アタシの可愛い魔獣ちゃん」
「クルーマー!」
ベルフェゴーラはやや後方に下がり、代わりに怪物が前進する。
身構えたソルとルアに、今度は車輪だけが飛んできた。
「よっ」
「ハッ」
難なくそれを横に飛んで避ける2人。しかし、
「それだけで終わると思う?」
ベルフェゴーラの言葉通り、一度通り過ぎた車輪が、適当なところで戻って来た。
それだけではない。
「クル! マ!」
怪物がさらに二度左右の腕を振り、ソルとルアに向かう車輪の数が増えた。
地を転がり、ステップを踏み、跳躍し、懸命にかわし続けるソルとルアだったが、じきに避けきれなくなるのは目に見えていた。
「このままじゃ……」
「マズイ!」
車輪が一度に空へ上がり、戻って来るタイミング。辛抱の結果得たチャンスに、ソルとルアは技を放つ。
「ソル・バーニングシューター!」
「ルア・ムーンライトシューター!」
2人の周りに複数の小ぶりな光球が生成され、一斉に発射される。
光球に当たった車輪が爆発四散し、空中に煙が広がる。
「やった!」
ソルが喜びの声を上げたのも束の間、煙の幕を突き破る1つの車輪。
「ぐっ……うあっ!」
交差させた腕で受け止めたものの、こらえきれずに弾き飛ばされ、ビルの壁面に衝突したルア。
凹んだ壁面から、ゆらりとルアの体が剥がれ、眼下の地面へと落下する。
「ルア……!」
助けようと駆け出したソルの体は、怪物の伸ばした腕に絡めとられて拘束された。
「う、動けない……」
「どう? 新しい魔獣ちゃんの相手をした感想は」
「ベルフェゴーラ!」
「おお、怖い目だこと。貴方たちとの戦闘を想定して作った甲斐があったというものね」
ソルのそばへと現れたベルフェゴーラは、大袈裟に身震いして見せた。もちろんそれは演技であり、余裕を表すかのようにソルの頬をすっと撫でた。
「ソルを……離せ!」
変身によって増した驚異的な脚力と、羽の一撃ち。常人には成し得ないスピードで迫るルアに、ベルフェゴーラは冷たく一瞥するのみだ。
「怒りは視野を狭める」
ベルフェゴーラの小さな呟きが風に消えていく中、怪物の振るった腕――そして手になっている車輪がルアの脇腹に直撃する。
言葉にならないうめきがルアから漏れ、今度はリバーサイド中津里のテナントの窓ガラスを割って店内へと姿を消す。
「ルア! ルア!」
ソルが必死に呼びかけても、反応は帰ってこなかった。
「残念ね、もう死んじゃったかしら」
からかうようなベルフェゴーラの物言いに、ソルの中で何かが弾けた。
その最初の異変は、わずかなものだった。
ソルから怪物へと広がる、薄い赤のオーラ。
それは徐々に濃さと規模を増し、やがて途方もない熱量を発した。
(何、これは? 何をする気?)
最初は見逃していたベルフェゴーラも、すぐに危険を感じて離れた。
そして、その時は訪れた。
「ソル・プロミネンスバーン!!」
拡散していた熱量が一気に収束して、弾けた。
爆発は怪物はおろか周囲の植栽をも焼き飛ばし、熱風は周囲一帯に吹き荒れる。
焼け跡に立つのはただ1人、ミラクルソルだけだった。
「ルア、ルア……!」
残留魔力による世界の修復。
あれだけの爆発がありながら、現場一帯は元の姿を取り戻していた。
「ルア……本当に死んだの?」
必死に叫ぶソルの目に、涙が浮かぶ。
「いや、勝手に殺さないでよ」
「ルア……!?」
振り返ったソルの視線の先、そこには間違いなくルアが立っていた。
「ルア!」
「おっと」
思わず駆け寄り、抱きしめるソル。
何だか恥ずかしくなったルアは、聞かれてもいないことを喋り始めた。
「あたし運動とか苦手だし、脇腹を殴られた経験がないからさ……結構痛いんだなとか思っちゃって、戻るのが遅れちゃった」
「良かった、良かった……」
「って、聞いてないし。まあ、その……ごめんね。ありがとう」
ソルは答えなかった。そして、ミーラとクルルは沈黙を守っていた。
〈次回予告〉
米原ひかるです。一時はどうなることかと本気で思いました……色んな意味で。でも、これから魔法少女として頑張って……えぇ!? 神谷さんが変身できない!?
次回、『魔法少女ミラクル☆エンジェルズ』第4話。
「変身できない!? クルルの迷い!」
私たちが、奇跡を起こします!
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