【σσ 38本】旅人の扉!

賢者様の額の印が輝いている。神秘的です。


「旅人の扉が何処にあるのか、分からないですか?」


賢者様は目を瞑ると右腕を上げて額に人差し指を当てて話始めた。


「全世界にいる友達のスライムさん達に聞いてみる!もにょもにょもにょもちょ…」


「んーんーはいぅ!」


彼女が可笑しな掛け声をすると。


部屋のカーテンが閉められ、天井から白い幕がゆらりゆらりと降りて来た。


何?この部屋は企業の会議室か学校の視聴覚室!?


彼女の額から光が放射され白い幕に映像を投影し始めた。


…賢者様は、プロジェクターか何かなのかな!?


流石に心のツッコミ疲れが出た頃に映像が流れ始めました。森の風景のようです。ドローンからの撮影のような空撮です。小さな光の玉が森の中をフワフワ浮いて、元いた世界のネイチャーとは明らかに違う幻想的な雰囲気を醸し出していて。


「此処ってどの地域にある森なんです?」


「此処は禁霊樹の森だね」


ザ・ファンタジー世界に見いっている。


「でも此処はエルフ族が結界を張っているから外からだけでは入れないんだよね」


「必至…詰みましたね…」


早くも諦めてしまう。わたくし。



ガチャン!


部屋の扉が勢いよく開けられると


包帯ぐるぐる巻きのミイラみたいなのが飛び込ん出来た!そして包帯のぐるぐる巻きの顔が旅人を向くと見えないはずの目が光ったような気がした。


「!!(襲われるっ!)」




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