【σσ 39本】望郷!

包帯人間に今、からまれています。

正確には、包帯も旅人の体にからまっています。


今、床に倒されて、頬を頬ですりすりされているんですが、どういう状況!?


「ありがとうございますっ!ありがとうごさいますっ!」


化け物に感謝されるような事は、していないけれど…でもなんだか相手からいい匂いがするし…柔らかいものが体に、当たっていて


「やめろー!誰かー!大人の人助けて!」


一応に相手の両手首を持って抵抗している体ではいます。女子のモンスターなのかな?



「待ってくださいーっ!」


続いて部屋に入って来たのは、役立たずの僕の専属メイドさん。


「安静にして下さいっ!」


旅人を襲う包帯人間を羽交い締めにして起こしたその瞬間顔を追おっていた包帯がほどけ。


「うわっ!殺人ダークエルフ!!」


旅人は、がらにもなく大声を腹から出した。絶世の美女の素顔が、現れ。


「フルサーチ!!」


エルフを凝視する。えっ?あれですよ!確認!確認!キルされかけた相手かの確認!

決して乳がみたいとかそんな思春期真っ盛りな中学生男子みたいな動機で視ている訳ではないっ!はず!

「似てるなぁ…顔形といい、胸の形といい…でもなにか違う…んー禍々しかったオーラがないんだよなぁ。他人の空似?」


ぽと、ぽと、ぽと。


「禁霊樹の森!」


涙を落とす。エルフさん。どうした?


「うぅ…我が懐かしき故郷…」


「!」


「この場所を知っているのですか?」


「は…い。うう…我が森…」


「「森の関係者来たぁ!!」」


賢者様とシンクロしちゃいました。もう結婚するしかないですね。お義父様お義母様に挨拶に行かなければ…でもどこに、お住まいなのかしら。



















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