【σσ 27本】新時代の王!
「神様ー!勘弁してよっ!!」
また転送ミスったの?
でも壁とかに転送されてたら即死だったからまだマシかって…いやいやいや
「ちょと!!」
メダルから声が聞こえる。
「また干渉が…あなた呪われてるんじゃないの?」
「僕呪われているの?教会行かなきゃ教会!
」
「あわてない!」
神様が混乱する旅人を諌める。
「あと」
「乳を見ない!!」
「あなたは新時代の王になる子どもなんだよ!」
「何エルフの胸をガン見してるの!」
「形のいいEカップだなぁ…いやいや!誤解です!神様!フルサーチの魔法で!」
「よだれ!」
「じゅるるるる」
「お前誰と話しているのだ?」
(ああ…神様の声は僕にしか聞こえないのね)
「いや。なんでもないです」
「貴様!厭らしい目で私をみるな!殺されたいのか?」
「殺されたくないけど、フルサーチの仕様だからクレームは業者に…」
「何を訳のわからん事を…もう我慢できぬ!」
「体術だけでも小蝿をプチっとコロス事なぞたやすいわ!」
やる気だ。この人いやこのエルフ殺る気だ!
自分のレベルは35、相手は50、攻撃魔法が使えないとはいえ、素手で即死させられるレベル差。こんなときレジェンズやメイドが居てくれたら…
何?いきなりこの世界に来て最大のピンチなんじゃ!?
武器も賢者様の宮殿に置いてきたし、持っている物といえば、スマホと…
周りを見渡すと足元に、この場所に似つかわしくない鮮やかな――
「賢者様の卵!」
慌てて懐の中に入れる。あわわわ!持って来ちゃったよ!
『フルサーチ』で相手の乳じゃなかった弱点は把握した。
『ダークエルフは特技「甘いささやき」を使う。無効化するには、紅のX(くれないのエックス)リングが必要。』
「そんなもんないわっ!」
「死ねっ!」
襲いかかるEカップ!
「うわぁぁあああ!」
悲鳴を上げる主人公。死んだな…
そう思った次の刹那。
『女神の神罰が発動されました』
「ぎゃああああああああああああああ!!」
次に悲鳴を上げていたのは、ダークエルフの方であった。着ていた衣服は破けて倒れ込んでいる。彼女の周りには青い小さい火花が無数に弾けていた。
「何が起きたんだ…」
腰を抜かしてへたりこんでいる旅人。
部屋は焼肉を焦がしたような臭い匂いで充満していた。
「換気扇はないよな…じゃなくて神様?」
「我が子どもに仇なす大罪人に天誅!」
ずっとたどたどしい小学生みたいな喋り方だったのに、今ハッキリ喋りましたな。
神様に初めて感謝しながらガタガタまだ震えて生まれたての小鹿ように立ち上がる新時代の王でした。
『ダークエルフを…倒してもらいました』
小鹿は言った。
「ホームに返して!」
「ホーム?ああ賢者のとうのこと?」
「そう (ガタガタ) そう (ブルブル)」
悪夢でガバっと起き(夢から急に目覚める事)
直後のような恐怖心で体が震え、上手くお話出来ません。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます