第42話 がっつりフラグが立ったような……

 紫月が落ち着くのを待って


『それじゃあ、グイスは慣れる為にずっとその姿でいてね。あっちでばれるとまずいから。さて、作戦会議の続きをやるよ!紫月とグイスはあの糞みたいな国に行ってもらう事になったけどなにか気になる所とかある?』


 紫月が考える仕草を少しした後に私の方を見て言う。


「えっとね、そういえばお金がないんだけどこれはどうすれば良いの?」

『それは簡単な話だよ!あっちで冒険者になれば問題ない!お金も稼げるし、使えるかどうかは分からないけどギルドっていうツテが出来る訳だから一石二鳥?だよ』


 そう私が言うと、紫月は何故か微妙な顔をして首を傾げる。ん?どこか突っ掛かる所があったのかな?と不思議に思っていたら


「……まあ、それで良いっか。それじゃ私はグイスと一緒に行ってくるね!他になにか決まったらちゃんと伝えてね!じゃあ行こうか、グイス」


 紫月の中で自己完結したみたいだった。少しいや、かなり気になるけどその事を言うのは止める事にした。

 そんな感じで紫月とグイスはあの糞みたいな国に向かっていった。グイスってまだ人間の姿に慣れてないから大丈夫なのかなって心配になったけど、まあ紫月ならなんとかしてくれる事を信じてなにも言わなかった。

 だけどそれ以上になんだかあの二人って……


『……ねぇワルト私さあんまり言いたくはないんだけどね。あっちで問題起こしそうな気がするんだけど、気のせいだよね?』


 そう言うとワルトはしかめっつらをして嫌そうに首を振る。


『そんな事言うなよ。俺までそんな気がしてきたじゃねぇかよ!』

『主様、あの二人の組み合わせだと実際にそうなる可能性の方がかなり高いです……』


 えっ!?ちょっと待ってクラーにも言われるとかこれはもう駄目なパターンだよね?


『クラーにまで言われるって……。これはフラグが建築されていってるよ。本当に、なにも起きませんように……!』


 紫月、私はそうならないって信じているからね!

 ……まあ起きるかどうかの話を永遠としていっても仕方ないから、それよりも対策を考えないといけないから続きをしよう。別に現実逃避って訳じゃないんだからね!てかそうしないといつまでたってもあの国をぶっ壊す事が出来ないからね。しょうがないよね。


『よしこの話は置いておいてちゃんと対策を考えていこう!じゃあさっき話していたボールみたいなものは名前が長すぎるのでボールという名前にするよ。ボールの対策はどうすれば良いと思う?』

『そうだな、いちいち避けるのも面倒だしな。いっその事使われて当たってもなにも起こらなければ問題はないのにな。それならエネルギーに変えられるから余裕が出来るんだけど流石にそう上手く行く訳がないからな』


 確かにそうすれば大分楽チンになるね!早速やろう!ついでに改良もしちゃえば、面白く……じゃなくってこっちが優位に立てるからね!


『よし、じゃあそうしちゃおう!その位ならいけるから大丈夫だよ!エネルギーでそこの部分に付け加えて私達に当たったらエネルギーとして吸収されるっとこんなもんかな?』

『おい、そんな事も出来るのかよ!?スゲーな!』

『エネルギーで出来ているものだっだらある程度は自由自在なんだよ!あれって思いっ切り魔法の力っぽいのがこれでもかって位あったからね!やりたい放題だよ!』

『じゃあもう出来る事終わっちまったじゃねーかよ!紫月とグイスが帰ってくるまでどうするつもりなんだよ?』


 あっ!確かになにもやる事がない!どうしよう……。ついさっき魔法がかかった道具を弄ったからそれを作って遊んでみるのも面白そうだからやってみよっと!


『よし、そうだ!ちょっと実験してみたい事があるから、実験室行ってくるね!』

『あっ、ちょっと待てよ!俺も暇なんだよ、手伝うから一緒にやらせてくれよ!』

『分かったよ、そこまで言われたら断れないからね。それだったらクラーも一緒に行く?面白くなるかどうかは分からないけどね』

『はい!行きます!』


 ちなみにライと小さい私は寝ている。多分飽きて寝ちゃったんだろうね。だからそのまま寝かせておこう。無理に起こすのはかわいそうだし。

 私とワルトとクラーは実験室に向かって行きそして入る。


『久しぶりに実験室に来た気がするよ!まあ、実際そうなんだけどね』

『ところでシキ、なんの実験をするんだ?』

『それはね、ほらさっきさボールの効果を弄ったじゃん?それでそういう似たような道具でも作ってみたいなー!って思ったから、それを今からやろうと思っています!どう?面白そうでしょ!』

『まあ、確かにな!ちなみにそれは人間達の間で魔道具と呼ばれているらしいぞ。人間達でさえ普通に作れているんだから俺達が出来ない訳がないって事だよな!よし、思いっ切り面白いを魔道具を作ってやるぜ!』


 そう言ってワルトは作り始めた。しかし凄く気合が入っているね。そこがワルトらしさなんだけどね。ああ、そういえば言うの忘れてた。


『ワルト、エネルギーが足りなくなったらそこの装置に溜まっているやつを使ってもいいけどほどほどにしておいてね』

『了解だ!だけどな自分で取ってくる分には問題はないんだろ?』

『うん、まあね。だけどなんでもやりすぎちゃ駄目だからね!』

『そこは流石に分かっているからよ、じゃあ俺行ってくるぜ!』

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