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2019年3月18日 02:31
読了いたしました。冒頭から綺麗な言葉選びと語り口で、惹きこまれました。1話、2話と技術の話も興味深かったです。手続き記憶を複写する技術であるPMIについて、エピソード記憶との混在という問題を、過去の職人達が積み上げてきた経験や感情を蔑ろにしせず敬意を払うという落とし所に繋げていたのも唸りました。意識とは何に寄って成り立っているのか。色んな考え方がある問題ですが作中での結論も納得感があります。何より面白いと思い、惹きこまれたのは音楽に関する描写でした。祖父の音楽に対する考え方と実際の音色が、主人公の心を解きほぐすシーン。そこからPMIという技術によって、祖父の経験、感情、技術、音楽を追体験(再現)するシーン。最後にそれを継承し超えていく姉の登場と、完璧な流れだな思いました。大変読み応えのある面白い物語でした。この作品に出会えて良かったです。
読了いたしました。
冒頭から綺麗な言葉選びと語り口で、惹きこまれました。1話、2話と技術の話も興味深かったです。
手続き記憶を複写する技術であるPMIについて、エピソード記憶との混在という問題を、過去の職人達が積み上げてきた経験や感情を蔑ろにしせず敬意を払うという落とし所に繋げていたのも唸りました。
意識とは何に寄って成り立っているのか。色んな考え方がある問題ですが作中での結論も納得感があります。
何より面白いと思い、惹きこまれたのは音楽に関する描写でした。祖父の音楽に対する考え方と実際の音色が、主人公の心を解きほぐすシーン。そこからPMIという技術によって、祖父の経験、感情、技術、音楽を追体験(再現)するシーン。最後にそれを継承し超えていく姉の登場と、完璧な流れだな思いました。
大変読み応えのある面白い物語でした。この作品に出会えて良かったです。