尿道球腺液
婚活パーティーで知り合った女と結婚する事になった。女は僕と同い年くらいで頰のチークが過剰で細い目をごまかそうと弁当のシュウマイと玉子焼きをわけるバランのようなつけまつげをしている。女はそのバランをばさりばさりと瞬かせ「こんな私を選んでいただいてありがとうございます」と上目遣いで言うのだ。「いや、こちらこそありがとう」と僕は微笑むが腹の内は「何を言っているんだ、誤魔化すのは能面みたいな顔だけにしとけ」と毒づいているのだ。この女は嘘だらけだ。彼女はいつその分厚い嘘を剥がして本性を僕に向けてくるのだろうか。休日にゴロゴロする僕を邪険に扱うだろうか。僕がコンビニ飯で偏った栄養を補給している頃、彼女はホテルのランチビュッフェで女子会を開き旦那の悪口を言い合ったりするだろうか。そこで水道水を浄水器に通しただけの美容にいい水を勧められしこたま借金か、はたまたホストに入れあげしこたま借金した挙句に人妻風俗に堕とされて何人もの陰茎をくわえた口で僕に罵詈雑言を浴びせてくれるだろうか。ああ、最終的には僕に生命保険を掛けて頃合いよく殺して欲しい、願わくば絞殺がいいその能面みたいな顔で死に際の僕を冷徹に見てて欲しい。そしたら僕は死ぬ瞬間大量に射精して最高のオーガズムの中果てるなんて考えただけでも勃起して尿道球腺液がブリーフを濡らしてしまう。夢の結婚生活にこの女は外せないと思った。
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