第7話 ナースコール連打
車いすに乗ったおじいちゃんは高次脳機能障害と失語症があった。イエス・ノーを答えることはできるが、そのほかは答えることができなかった。
普段はニコニコして穏やかなおじいちゃん。しかし、一度何かでスイッチが入ってしまうと手が付けられないほど、怒りだしてしまうおじいちゃん・・・
おじいちゃんはデイルームでテレビを見ていて穏やかに過ごしていた。何か用がある時に看護師を呼んでもらうようナースコールをおじいちゃんの近くのテーブルに置いておいた。
この日は日曜日で病棟もとても穏やかだった。
看護師はナースコール対応をしながら業務を丁寧に行っていた。
ピンポン
あっナースコール鳴った。PHSで確認するとデイルームと表示あり。
ほかの看護師が対応したため、すぐに切れた。
ピンポン
またなった。確認するとデイルーム。あれ、また誰か押したのかな。
ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポン
ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポン
えっええええええ・・・なんでこんなに連打されてるの?かなり緊急!?
ダッシュでいくとおじいちゃんと看護師2人がいた。なんとおじいちゃんは、車いすの肘おきに両手を置きふんぞり返りながら、携帯型ナースコールを両手に持ち連打していた。どうやら、押すことが楽しくなってしまったらしい・・・
説得を試みるも強く首を横に振る・・・
看護師2人がかりでナースコールを離そうとするが外すことができず、
ダダダダダッと連打の嵐
ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポン
おじいちゃーんお願いだから手を、手をお離しください!!!!
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