第九話『ミニドラゴンの攻撃』

「よし、じゃぁ、戦闘開始ね!」

と美少女剣士のユカが言う。


そう、僕よりも大きいドラゴンとの戦いが始まるのだった。


-


「どうやって戦うの?」

と僕は目の前のミニドラゴンを見ながら、美少女剣士のユカに聞く。


「こうするのよ!!」

と言いながら、美少女剣士のユカは、剣を抜きミニドラゴンに向かって走っていった。


「え、いきなり??」

と、僕が言うと同時ぐらいに、彼女はジャンプして、ミニドラゴンに斬りかかっていった。


「まじで!!なんちゅー、ジャンプ力だ!!」

と僕は驚いた。

彼女は自分より背の高いミニドラゴンより高くジャンプして、重力で落ちる力をそのまま使って、ミニドラゴンに向かって剣を振り下ろした。


「グオオォォォォォ」

ミニドラゴンはユカの斬撃を受けて大きく唸り声をあげる。


「あ、浅かった!」

とユカはその様子を見て、言った。

そう、あんなに深く、切りこむなら一撃で倒さないといけない。


そう、ミニドラゴンはめちゃくちゃおこってい様子だ。


「グオオォォォォォ」

ミニドラゴンは更に咆哮を上げ、上半身を起こし、ユカに襲いかかろうとしてる。


「あ、ピンチ!」

と、ユカは自分のことなのに、あっけらかんとしている、このあとの大ダメージが想像できないわけないのに!!


「ユカのアホ!」

と言いながら僕は走り出す。


「え、何をするのケンジ!?」

とユカは僕の行動を見て叫ぶ。


「こうするんだ!!」

と僕は、腰を低くしつつも、ユカの方に向かって更に走りだす。


いま、まさにミニドラゴンの攻撃を受けようとするユカのもとに!!


『加速移動 - アクセルダッシュ』


と僕は、僕の持つ数少ないスキル、高速で移動出来るスキル『加速移動 - アクセルダッシュ』を発動させた。


「なるほど」

と、小さい美少女シズクが呟いている。

彼女は僕がやろうとしている事をわかってくれたらしい。


そう。


「ミニドラゴンの攻撃が当たるより速く、ユカを助ける!!」

僕はそれをやろうとしていた。

僕の目の前が歪む。

そして僕は、高速で動き出した。


「ケンジ!!」

とユカが叫ぶ。


グググッと僕はさらに加速され、ユカのもとにたどり着いた。

そして、そのままお姫様抱っこの状態でユカを抱きかかえて、その場所を走り抜けた。


「グォォォォォォ」

とミニドラゴンが叫ぶ。


そう、『攻撃を外したから』だ!!

本来手応えがあるはずのところに何もなく空振りしてしまったからだ!!


そして、僕は、スタッとユカを抱きかかえたまま着地する。


「よし、間に合った!」

そう、奇跡的に。


「ユカ、無事か??」

と聞きながら僕が聞くと、美少女剣士のユカは顔を真っ赤にしていた。


「か、かっこいい・・・」

と僕に聞こえるか聞こえないかの声で呟いた。


「え?」

と僕が聞き返すと同時ぐらいに、小さい美少女のシズクが走り出した。


「ケンジ、ナイス!次は私が行く!」

と言って彼女は武器を抱えて走っていた。


そして僕は、彼女の武器を見て目を疑った。


そう、シズクは彼女よりも大きいのではないかという、巨大な斧を持ってドラゴンに向かっていったのだった。

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