第七話『美少女たちの目的』
「ところで君たちは何と戦っているの?」
僕は聞いた。
そう、僕をわざわざチームに誘うということは何か目的があるのだ。
---
「なにって、それは、モンスターよ!」
美少女剣士のユカが僕の質問に答えた。
何を当たり前の事を聞いているのか、といった顔をして、ユカが僕に言った。
「それはそうか・・・」
と僕は答えに納得した。
実際ユカに会ったのは、ブラックウルフというモンスターと戦っている最中だ。
そして、一瞬でユカはそのブラックウルフを倒した。
そういう訓練を積んでいることは確かだ。
「私達の目的は主に大型のモンスターね!」
と、ユカが答える。
僕が知りたいことを察知してくれたのか、さらに詳しい説明をしてくれた。
ユカは一見、おバカに見えるが、そういうわけではない。
「大型!なんで??」
と僕が聞く。
わざわざ大型というと言うことは意味があると思ったからだ。
大型の方が強いだろうし、それをわざわざ仲間を集めて倒したいと思っているということは何か理由がありそうだったからだ。
「それは、決まってるじゃない!賞金が高いからよ!」
とユカが自信満々に答える。
そして私達は強いから、大型モンスター倒せるしね!!と付け加えた。
そして、スキル使いのケンジがいたら、もっと高いところを狙えるわ!と
「賞金!!そうか、賞金稼ぎだったのか!」
と、僕は納得する。
この世界は、モンスターを倒すと、金貨が飛んで来るような世界ではないらしい。
チームで大型のモンスターを倒して賞金を稼ぐ世界なのだ。
最近は小さいクエストが100個200個用意されているようなRPGが多いからそんなに珍しくないかもしれない。
「スキル使いが珍しいと言っていたけど、君たちのジョブは何??」
と僕が聞く。
ユカが剣士であることはわかっている。
そして、僕がスキル使いであることも。
僕を誘った理由が3人の戦い方が接近戦等主体だからだと言っていたことも思い出した。
「ふふ、シズクとハルカの戦い方が知りたいのね!」
と、美少女剣士のユカがにっこり笑う。
うんうん、二人は可愛いしね、と謎の納得をしていた。
そして、一瞬考えて、よし、とこっちをグッと見た。
「言葉で教えてあげてもいいけど、せっかくだから簡単な依頼をこなしましょう!」
と、ユカは続けてにっこり笑った。
「そうね!私達もケンジくんの戦い方知りたいしね!」
とおっとりお姉さんのハルカも答える。
「うん、それがいい」
と、ちいさい美少女のシズクも頷く。
簡単なクエストが自己紹介というわけだ。
たしかにそれが分かりやすい。
「なるほど、邪魔しないように頑張るよ!できるだけ弱いモンスターでお願いします!」
と僕は答える。
いきなりドラゴンとか絶対倒せないしね。
「よし、それじゃ、行きましょう!新チームの初冒険に!!」
と、ユカがにっこり笑顔でそう言った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます