第三話『三人の美少女とチーム』
「す、すごい!!」
僕は、その光景を見て、そうつぶやくのが精一杯だった。
「良かった!間に合ったわね!」
その少女はにっこり笑ってそう言った。
-
「きみは・・・」
僕は目の前で、黒い狼、ブラックウルフを倒してくれた、少女をみつめながらそう言った。
「やだ、そんな見つめられると照れるわね!私はユカ!」
とその美少女剣士はユカと名乗った。
そして、うん・・・。
変わった人であることがわかった。
「あなたの名前は??」
と、ユカと名乗った美少女剣士が僕に聞く。
「ケンジだよ!」
と僕は彼女の勢いに押されながらもなんとか名乗る。
「よろしくケンジ!」
と美少女剣士が言う。
「助けてくれてありがとう!」
と僕は言う。
そういった瞬間
『加速移動 - アクセルダッシュ』を覚えました。
という声が聞こえた。
「あ、また、スキルを覚えた。こんなにスキルってポンポン覚えるものなのか・・・」
と僕はつぶやく。
僕のイメージではスキルや魔法はそんなに簡単に覚えられるものではない。
「あ、あなたスキル使いなのね!」
と美少女剣士のユカは言った。
「そう・・・みたいだね」
スキル使いがなんなのか、いまいちわからなかったけれど、多分そうなのだろう。
実際『炎弾 - ファイヤーバレット』というスキルを使って、黒い狼にダメージを与えたのだから。
「倒せなかったけどね・・・」
と僕は続ける。
そう、『炎弾 - ファイヤーバレット』を黒い狼に当てたところまでは良かったが、それに耐えた黒い狼にやられるところだった。
「ほんとに助けてくれてありがとう!いきなり死ぬところだった!」
と僕は感謝を伝える。
「いえいえ、大したことはしてませんよ!まぁ、そこまで言うなら、もうちょっと褒めてもらってもいいけど!」
えっへん、と美少女のユカはそういった。
そういう話をしていると
「こらー!!」
とまた別の女の子の声が聞こえてきた。
「あ、来たわね!おっそーい!!」
と美少女剣士のユカがその声の方に向かって叫び手を振る。
「仲間??」
と、僕はその声の先を向く。
そこには、二人の美少女が走ってきていた。
胸の大きな少女というよりお姉さんといった感じの美少女と、ユカよりもさらに小柄な美少女だった。
「ユカ、勝手に行っちゃダメ」
と、小柄な方の美少女が、僕を助けてくれた美少女剣士のユカに注意する。
「いやー、だって、シズク!モンスターと戦ってる姿がみえたからー・・・正義の血が騒いじゃったのよね!!」
てへ!っとユカが小柄な少女をシズクと呼び、言う。
「そうよ、ユカちゃん。モンスターと一人で戦うなんて危険だわ!」
とお姉さんタイプの美少女が言う。
「わかったわよ、ハルカ。次からは気をつけるわ!」
とユカが言う。
そのお姉さんに向かって言った。彼女はハルカさんというらしい。
「ケンジ、この小さい方はシズク、このしっかりお姉さんはハルカよ」
と超ざっくりと二人を紹介するユカ
「そして、こっちはスキル使いのケンジ!」
とユカはシズクてハルカの二人に紹介する。
「よろしくお願いします」
と僕が、二人に挨拶する。
「さっそく挨拶がすんだところで、いきなりなんだけど、ケンジには私達のチームに入ってもらおうと思ってるの!」
と、ユカは唐突に言った。
「「「え??」」」
そして、僕達三人が同じ声を出した。
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