　今回の子は前回のシーバスミズナラ18年と一緒に購入したウイスキーですっ！

　ザ・ピートモンスター

　ピートの怪物がボトルに描かれています。

　世楽が知るなかでもインパクトのあるボトルデザインです！

　初見では『なんじゃこりゃ？』となる人を選ぶデザインでしょう。構成はブレンデッドモルトで度数は46%です

　新進気鋭のボトラーズであるコンパスボックスの一品です。化粧箱の説明によると一つの蒸留所では作り出せない味わいのウイスキーだとか。

　そして、その味わいはデザインとは裏腹に力強さと同時に爽やかさの感じられる優雅なものです。

　さあ、紹介ですっ！

〇ストレート

　香りは煙さと塩気、レモンを想わせる酸味と青さのあるフルーツ感、不意にモルトの様なふくよかさが現れるような気がします。いわゆるメディシナルと言われる薬っぽさはあまり感じません。癖はあるけれど、嗅ぎ続けられる香りです。

　味わいの第一印象は酸味と心地よいアルコール刺激ですが、すぐに濃厚な煙さとまろやかさが現れ、レモンの爽やかさの訪れの後にドライなキレで終わります。

　煙さは火の点いた黒炭のように濃厚でいながら、レモンの爽やかさも確かなので、濃厚さと爽やかさが両立している不思議な飲みごたえが楽しめます。　　

〇加水

　潮気が大人しくなって、煙さが前面になった印象ですがレモン感とモルト感も健在です。

　味わいはストレートよりも最初の口当たりがまろやかになっています。すっと入ってきて一拍置いて最初に短く甘さ、そこから立ち込めるような煙さが現れます。干すとドライなキレとアルコール刺激、爽やかな柑橘系を感じます。

〇ロック

　煙さと塩気がセットで、そこに時折レモンが現れる印象の香りがします。

　冷えたことでよりまろやかというかオイリーな雰囲気が出てきたように感じます。しかし、他の飲み方と比べてはっきりとした甘さ、健在な煙さ、時折現れるレモン感があり、表情を変えるロックという不思議な印象です

〇ハイボール

　香りは潮気とレモン、煙さを感じます。はっきりとしていますが、派手な感じではありません。

　口にするとシャープでいてオイリーな印象の舌触りと酸味が現れ、続いて短く塩味、ぼふっと煙さが感じられます。余韻はレモンを思わせる柑橘系の爽やかな雰囲気です。

　杯を重ねるうちに甘さとモルトも感じられる気がします。

　飲みごたえと爽やかさの両方が楽しめます。食後にゆったりと楽しみたいハイボールでした。

　カットレモンを絞らずに添えても美味しかったです。

　この子はあれですね、どこかタガが外れたスポーツガールですね。

　髪は邪魔にならないように短く切り揃えられていますが女性的なサラサラ感がありますし、顔立ちは美人顔です。大きな瞳は標的を捕えて離さず、駆け出そうと力を貯めがら笑みは獰猛に深くなってゆきます。　

　やると決めたら徹底的に取り組み、時にやり過ぎとも取れる行動に出ますが、多くには愛されるカリスマ性も備えています。プロレスだとかYouTubeみたいにアピールの場があると輝けるタイプでしょう。必要があれば、過酷であったり残酷であることもこなせますが、決して意地悪な性格なのではなく闘う時は闘うのだという生き方をしているだけなのです。それでも人は完遂出来てしまう彼女のことをモンスターと呼ぶのでしょう。

　とくにやることのないタイミングの彼女を外に連れ出したり料理を振舞ってみましょう。きっと怪物のゆるーい一面が見られるに違いありません。　

　妄想が過ぎるぞっ‼

　ネットによると中身はカリラとラフロイグあるいはカリラとアードモアの原酒が使われているとのこと。レモン感とまとまりのある煙さの感じは確かにカリラらしいと思いました。潮気と煙さがしっかりしているのでラフロイグもあるような気もしますが、メディシナルな印象はないのでアードモアという説も頷けます。

　ザ・ピートモンスター

　価格は6000円ほど。大きな酒屋ならたまにあるイメージです。

　潮気とレモン感、煙さがあり濃厚ながら爽やかな味わいが楽しめます。甘過ぎずメディシナルな感じはないのでアイラ初心者にも飲みやすいのではないでしょうか。

　カリラがお好きな方には是非試して欲しいです。

　お勧め点数はこんな感じです！

　世楽好み　☆☆☆☆☆★

　万人受け　☆☆☆

　コスパ　　☆☆

　合計　　　11点