第4話
[3]
教室に入る直前で鐘が鳴り始めた時は二人とも焦ってしまったがなんとかぎりぎりで教室へとたどり着いた。
この学校は鐘が鳴ったら自動的に扉の鍵が締められる。トイレなど緊急を要する場合にしか鍵は開かない(しかし、先生は鍵を所持している)ため、遅刻した場合その授業一時間分はうけることができなくなる。
非常に合理的ではあるが、ある種強引な点である。
そして、既にスタンバイしていた先生が出席を取り始める。
席にそれぞれ着いて、エスティが崇人に声をかけた。
「危なかったね……!」
「ああ……、ヒヤヒヤしたぜ……」
『起動従士専攻概論』の担当であるアリシエンス・ペリティエは元リリーファー起動従士として活躍した人間であり、現在でもリリーファーの研究とその起動従士の育成に携わっている。
アリシエンスは小柄な女性で、今年で六十になるらしいがまだまだ若々しい。どれくらいかと言えば、顔に皺ひとつ無いということだ。
「それでは、授業を始めます。今回は……『リリーファー』に実際に乗ってみましょう」
アリシエンスがそう言うと、教室がざわついた。クラスメイトも噂には聞いていたが、まさか初回の授業からリリーファーに乗れるとは思いもしなかったからである。
「それでは、既に用意してありますので皆さん外へどうぞ」
そう言って、アリシエンスは教室の扉のロックを解除して、ゆっくりと歩いていった。それを見てほかの人間もぞろぞろと出ていった。
それにつられるように、崇人とエスティも教室を後にした。
外に出ると、既にリリーファーが三台スタンバイしてあった。しかしながら、それは崇人が乗った≪インフィニティ≫、マーズの乗る≪アレス≫とは違い小型のものだった。
インフィニティと比べれば二回り程小さく、それでも高さが七メートルはあった。その胸部には『School Reliefer』と赤い文字で書かれており、それぞれ『One』『Two』『Three』とナンバリングされていた。
「あなたたちはこれから、このリリーファーに乗っていただきます。理論を学ぶよりかは、まずは実技でやったほうが覚えやすいというものですからね。さて、それでは初めにどなたがやりますか?」
アリシエンスの声を聞き、直ぐに手を挙げたのはエスティ、ヴィエンス、そして――崇人だった。
「リリーファーの動かし方は私がコックピット内部にあるスピーカーから指示しますので、まずは手を挙げた三人はリリーファーに乗り込んでください」
アリシエンスはそう言って、マイクを握った。
一方、自ら志願した崇人、エスティ、ヴィエンスはそれぞれの機体へと乗り込んだ。崇人が乗り込んだのは、『One』、ヴィエンスが『Two』、エスティは『Three』だ。コックピットに入り、席に座る。
「……どことなく≪インフィニティ≫と違う……? まあ、あれは実用性があるとか言ってたしな……」
崇人は独りごちる。
『――聞こえていますか。お三方』
アリシエンスの声がスピーカーから聞こえて、崇人は頷いた。
「聞こえます」
『感度は大丈夫のようですね。えーと、それでは説明します。先程お渡しした小さいボールがありますね?』
アリシエンスの言葉を聞いて、崇人はポケットから先程受け取ったボールを取り出す。透明なボールだが内部にはIC(集積回路)が数多と並べられている。
『それはリリーファーコントローラーと言います。名前のとおり、リリーファーを操縦するためには必要な……要は操縦桿みたいなものです。試しに、「前に動け」とそれを握って強く念じてください。大丈夫です、目の前に誰もいないように避難させてありますから』
そういう問題でもないと思うのだが、と崇人は思いながらもコントローラーを握って強く念じた。
――動け。
そして、それを念じたと同時にゆっくりとリリーファーが右足を上げ始めた。
「……動いてる」
崇人は、殆ど無意識に呟いた。
自分の、念じたままに、動いた。
それはまるで、初めて買い与えられたオモチャのように。
それはまるで、自分の人生が順風満帆に進んでいったように。
嬉しいことだった。喜ばしいことだった。
それに反応するように、リリーファーはゆっくりと動いていく。
『――オーノくん、さすがですね。初めてにしてはとても素晴らしいですよ!』
「ほ、ほんとうですか」
本当は二回目なのだが――と崇人は言いたかったがそれを必死でこらえた。崇人はふと思って、隣にいる二台のリリーファーを見た。
『Two』を操作するヴィエンスは、食堂であれだけ崇人に大口を叩いていたので、勿論の如くリリーファーを操作していた。
別側にいた『Three』を捜査するエスティも、若干ヴィエンスや崇人には遅れているもののその両足を駆動させていた。
「さすがは自ら志願しただけありますね……。それでは、そろそろ戻していただきましょうかね」
そう言ってアリシエンスはマイクを構え――ようとした。
『こちら「One」! 森を超えた前方に謎の存在! 高さからして十五メートルはあると思います!』
変わって、『One』コックピット内部。
崇人は突然の襲撃者をどうするか考えていた。
「……ちくしょう! なんなんだあいつらは!」
そう。
崇人が発見した謎の存在は、一つではなかった。
正確には、三つ。
それも、どれもが似たようなものだった。
それは、リリーファーのように巨大なものだった。しかし、リリーファーみたく機械じみた雰囲気は一切感じられない。どちらかといえば、“生物”のようにも思える。
姿は濃淡はありながらも紫色で統一されていて、目は全てが黒色だった。少なくとも人間の部類ではないだろう。
「ヴィエンスとエスティと一緒にあいつらを撃退します!」
『待ちなさい、「One」、いや、タカト・オーノ! 何者かは解りませんが、少なくともそれは「襲撃者」であることに間違いありません! 国営リリーファーが来るのを待つべきです!!』
アリシエンスの激昂した声が『One』のコックピットにあったスピーカーから聞こえてくる。
「それじゃあ間に合わない!! その間にどれだけの人間がアレにやられて死んでしまうかも解らないのに、国営リリーファーを待っている暇なんてない!!」
そう言って崇人は強引にスピーカーのスイッチを遮断した。そして、直ぐにそれに向かってOneは走っていった。
「私たちも追いかけます!!」
そう言って『Three』、その後に『Two』も続く。
そして校庭には、アリシエンスとその三人を除く学生が残された。
ところは変わり、白い部屋。
壁も床も扉も全てが白い部屋で、その中には一人の人間が座っていた。
髪も、服も、全てが白の少年だった。顔色は恐ろしいほど悪いもので、目の黒がその空間に唯一の色となっていた。
「……『シリーズ』の投入、さっそく三体とは早すぎやしないか?」
少年のつぶやきに、部屋自体が振動し――まるでそれが生きているかのように――答えた。
「『アリス・シリーズ』の中でも数少ない複数行動のタイプだからね、その名も……『ハートの女王』。“彼女”たちは三位一体だから、三つが三つ揃っていないと動きやしないんだ。めんどくさい存在だから、未だに下の方で活用されているって訳だよ」
「『シリーズ』に対抗出来る勢力が、もう育ったとはまったく思えないんだけれどなあ」
そう言って少年はくつくつと笑った。
「それがね、器自体は出来ていたんだけれどね。肝心のそれを動かすモノが居なかったんだよ。それが遂に……昨日確認出来た。≪インフィニティ≫計画はついに第二段階に移ったんだ。もう少しで全てが無に帰すよ」
「そうかい」
少年は笑って、手に持っていたものを見た。
それは、トランプだった。絵柄はスペードのジャック。
「……別に≪インフィニティ≫以外にも倒されそうだけれどねぇ。特に……『ハートの女王』たちは、さ」
それから、部屋は答えることはなかった。
何も言うことはなかった。
崇人は『One』を操縦し、謎の襲撃者――『ハートの女王』の元へたどり着いた。
改めて崇人はそれを眺める。
紫色とおもいきや、胸にぽつんと白い何かがあった。
しかもそれはそれぞれ異なるものだった。
「胸にある白いものは……トランプのカード? 真ん中にいるのは……ハートのキングで、左にはスペードのジャック、右にはクローバーのジャック……なんだか見たことのあるようなないような」
「おい、タカト! どうなってんだこいつは!!」
ヴィエンスが外部スピーカーを用いて、崇人に叫んだ。
「俺が知っていたら苦労しねえよ! とりあえずどうする!?」
「こいつをやっつけるしかねえだろ!! お前は右、俺は真ん中! 姉ちゃん、あんたは左のそいつを頼むぜ!!」
「ね、ねえちゃんって……! 私にはエスティという立派な名前が……!!」
「解った!! とりあえずエスティもそっちを頼む!!」
りょーかい、と言ってそれぞれの会話は終了した。
ところで。
訓練用のリリーファーとは、国営リリーファーの技術ランクを何段階か落としたものである。
つまり。
国営リリーファーに劣るそれで、襲撃者を倒す――あるいは追い払う――ことは出来るのか。
崇人は、エスティは、ヴィエンスは、そんなことを考えていた。
しかし、今はそんなことは関係ない。
最悪、死んででも時間を稼ぐ他ない。
国営リリーファーがたどり着くまで、幾らかかるかは解らない。
それまでの時間を、稼ぐ。
それが、彼らに課せられた『課題』だった。
「ひとまず……やるか……!」
崇人は強くコントローラーを握り、念じた。
刹那。
今まで胸部に収納されていたレーザーガンの砲口が出現し、直径五十センチのレーザーを撃ち放った――この時間、僅か一マイクロ秒。
そして、レーザーは『クローバーのジャック』を貫いた。
――はずだった。
レーザーは確かに、クローバーのジャックを貫いていた。にもかかわらず、クローバーのジャックはまだ動いている。『レーザーなんて撃たれていない』かのように、ヘラヘラと笑っていた。
「どういうことだ……!?」
「おい、レーザーが効かねえぞどういうこった!?」
「どういうこと……、レーザーが効かないだなんて……!!」
その反応はヴィエンスもエスティも同じだった。
何もレーザーで行動不能に陥るとは、崇人たちもまったく考えていない。精々ある程度ダメージを蓄積させるだけで充分なのだ。
しかし、それが『まったく効かない』となれば話は別である。
少なくとも、このリリーファーにはレーザーガンとあと一つしか武器を保持していない。
それは、ディスインテグレータ。対象物を原子分解させ粉々にさせる兵器である。
しかし現在ディスインテグレータの開発は頓挫しており、このリリーファーに付けられているのもまだ未完成のものとなっている。理由は単純明解で、実際に小型化してもその『質』が充分でないからである。
さらに内部電源の三割ものエネルギーを割食うため、撃てるのは僅か一発。躊躇っていれば一発すら危うくなる。崇人はそれを使うかどうか考えていた。エスティもヴィエンスも恐らく同様のことを考えているに違いない――と崇人は睨んでいた。
さて、どうするか――崇人は考えていた――が。
その思考はすぐに中断させられる。
ハートのキングがすっと右手を上げて、呟いた。
その声は、確かに人間らしいニュアンスの声だった。
「――首をはねろ!」
その声は、女性のような甲高い声だった。
そして。
それを聴いてジャックの二匹は、腕を振り上げて――それをリリーファーの腹部目掛けて撃ち込んだ。
それと同時にリリーファー『One』、『Three』のコックピットに振動が波のように寄せる。
「ぐはっ……」
リリーファーは起動従士とシンクロする。リリーファー自体が放つ波形と起動従士の心の波形をシンクロさせることでよりよい動きが出来るようになる。あくまでもこれは補助なので実際にはこれをしなくてもある程度の行動は可能である。リリーファーコントローラーを握って、念じることで動かすことが出来るがそのときにコックピット全体を監視するカメラが心音を確認する。これによって波形を描くのだ。
そして、現在のエスティ、ヴィエンス、崇人は無意識ながら心音の波形とリリーファーの放つ波形とシンクロさせていた。
「大丈夫か二人とも!」
ヴィエンスは叫び、後方に振り返った。そして、すぐに向かい合った。
「……さすがに一筋縄じゃいかねえか……!」
『One』、『Three』は後方になぎ倒されたが、お互いすぐに立ち上がった。
「くっ……大丈夫か、エスティ!!」
「ええ、そっちは?」
「なんとかな。いてて……まだ痛えや」
「まったく……女の子に手を上げるだなんて、許さないんだから!」
エスティがそんなことを言ったので、思わず崇人は噴き出した。
「おいおい、戦いのときにそんなこと言う|起動従士(ひと)いないって……。というかリリーファーだけ見ればみんな性別不詳だぜ?」
「そうなんだけどさぁ……」
エスティはそう言ってゆっくりとヴィエンスの方へ向かった。それを見て崇人もそちらへ向かった。
「さぁて、作戦会議と行きますかねぇ」
「どうしてヴィエンス、お前がリーダーぶっているんだよ」
「なんだ、それじゃお前がリーダーになるか?」
「それはそれでなぁ」
「ちょっとちょっと! 私のことを忘れないでよ!」
崇人たちは敵を目の前にしておちゃらけた気分で話をしていた。内容は敵に対する作戦会議ということで、至極まともな内容ではあるが、しかしながら外から見ればそれはただの痴話喧嘩にしか見えない。
「違う、そういうのをするために集まったんじゃない。作戦会議だ。どうする?」
「ひとまず、急所を探そうぜ。そうじゃなきゃ倒すことも出来やしねえ。そもそもレーザーが効かないんだ」
崇人の発言にふたりは首肯する。そのとおりだ――とヴィエンスは思った。
エスティと崇人が同時に放ったレーザーは、確かに襲撃者の身体を貫いたはずなのに、それが起こってもいないような感じになっている。つまり、ノーダメージだということだ。
エスティも崇人も、『ハートの女王』の恐ろしさを身で実感した。
そして、ヴィエンスもそれを目の当たりにした。
彼らに、倒せるのか――と自らの意志で問いかける。
「……なぁ、エスティ、ヴィエンス」
崇人は重く、口を開いた。
「どうした?」
「――ちょっと、いい案があるんだけど」
ところは変わり、それを眺めていたのは『白の部屋』の少年だった。
部屋にはテレビがいつの間にか生成されていて、それを通して現在の戦いの状況を眺めているということになる。
「……しかしまぁ、敵前にして作戦会議とは余裕があるよね」
「人間というのはそういうつまらない、気味が悪い、意味の解らない、我々とは相反する存在だろう。君も……かつてはそうだったのだから知っているはずだ」
「そうだけど。少なくとも、あんな人間じゃなかったかなぁ。僕がしっている人間はどう見てもクズばかりだったよ。敵前逃亡なんて当たり前、仲間を見捨てるのも朝飯前だったね」
「くっくっく。そうだったな。だから君は人間を見捨てたんだったな?」
少年は天井を見上げて、少しだけ顔を顰めた。
「……僕と戦うかい?」
「おぉっと、今君と戦って勝てるとは思っちゃいないさ」
「そうだね。そうであって欲しいよ」
少年はため息をついて、俯いた。
「……ほら、戦いが動き出したようだよ」
「――どれ」
そう言って、少年は再びテレビの画面に視線を集中させた――。
「行くぞ……っ!!」
そのころ、崇人は行動を開始した。
崇人の乗るリリーファーが動いたのと同時にエスティ、ヴィエンスの乗り込んだリリーファーも動き始める。
そして。
三体が『ハートの女王』らにレーザーを一斉に撃ち放った。
『おいタカト! どこを狙えばいいんだ!!』
崇人のリリーファーに、ヴィエンスから通信が入る。
「胸にあるトランプだ!! あれを狙え!!」
『了解っ!!』
そう言ってヴィエンスは照準を胸の中心――『ハートのキング』へと変更した。
変化は直ぐに訪れた。
「ぐぇええええええ」
『ハートの女王』らから叫び声が聞こえた。それは怨嗟の叫びにも見えた。だが、その声は徐々に弱々しくなっていった。
「……行ける!!」
崇人はそう確信した。
しかし。
その直後、崇人の乗るリリーファーは活動を突如として停止した。
「は? ……どういうことだよ!!」
それは、エスティ、ヴィエンスの乗るリリーファーも同様のことだった。
リリーファーには、殆どがエネルギーを自らの手で生産することが出来ない(≪インフィニティ≫のように一部例外もあるが)。そのため電源は外部から供給するか、蓄電した電池を用いるほかない。このリリーファーは前者では自由性に欠けるため、後者を用いているのである。
つまり。
今の活動停止とは、エネルギーが切れたことを指す。
「お、おい……嘘だろ……?」
崇人はこの事態をまったくもって予想していなかった。
それはエスティとヴィエンスも同じだった。
『おい、エスティ、ヴィエンス! お前らのリリーファーは稼働するか!?』
マイクを通してそれぞれのリリーファーに崇人は通信した。それぞれ返ってきた返答は、
「同じだ、まったくうんともすんとも動きやしねえ」とヴィエンス。
「こっちも全然よ」とエスティ。
まさに八方塞がりの状態になった。
しかも、まだ敵は余力を残している。
このままではもたない――!
崇人がそう思った、その時だった。
「――待たせたな、新米起動従士くん♪」
まるでこの状況を楽しんでいるような、爽やかな声が聞こえてきて、崇人は顔を上げた。
するとそこには、崇人たちのリリーファー以外にもう一体リリーファーがいた。
赤いカラーリングのリリーファーに、彼らは見覚えがあった。
「……マーズ様、マーズ・リッペンバー様のリリーファー『アレス』じゃないか!!」
まず、声を上げたのはヴィエンスだった。
もちろん、崇人はそれを知らない訳ではない。
現に、崇人が『アレス』のコックピットを見たところ、余裕ぶった面持ちだった。なぜなら、崇人たちに向かってピースサインをしていたからだ。
「まさか出待ちしていたわけじゃないよな……」
崇人は最悪の可能性を考慮したが、少なくとも今そんなことを言っている場合ではない。
そう考えている間にも、アレスは行動を開始した。
アレスの撃ち出したのはレーザーだった。
しかし、崇人たちのリリーファーに装備されているレーザーとは違うものである。
レーザーにも種類があり、崇人たちの乗っているリリーファーに装備されているのは媒体がイットリウムの固体レーザーである。グレードを落としたもので出力も小さい。
対して、アレスに装備されているのは自由電子レーザーと呼ばれるものだ。これは媒質によって発する光の波長がただ一つに決まってしまう一般のレーザーとは大きく異なり、電気的な操作によって波長を自由自在に変えることができるという代物だ。その出力はメガワット……いや、この『アレス』にはテラワット級のレーザーすら照射することが可能であると言われている。
しかしながら、電源的な理由からアレスですらレーザーはメガワットのオーダーまでとなっている。
それでも、固体レーザーと比べればその攻撃力は天と地の差がある。
そして、アレスから照射されたレーザーは『ハートの女王』の身体を――正確にトランプを中心として――貫いた。
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