2-2 計画をたてるぞっ!

 ストサポ一味は、Ⅴ系バンドクラブを訪ねるまでの経緯を説明した。依頼人である委員長のストレスを晴らすために手伝ってほしいと、真剣に。熱が伝わったのかボーカルは目を逸らすことなく耳を傾けた。


「俺たちが協力するのは構わないけど、何をすればいい?」


「バンドの生演奏で、委員長にヘドバンさせてほしいんだ。でも会場はここじゃない。やるからには、ばーんと派手にぶちかましたいんだっ!」


 両手を大きく広げた晴樹に全員が注目した。


「で、具体的にはどうやるんですか?」


 話を掘り下げようとする癒月。冷静を装ってはいるが、内には好奇心が潜んでいた。その証拠に目が今まで見たことない程輝いているのだ。


 一種のツンデレめ。「べっ、別に気になって聞いたんじゃなくて、ただ話を前に進めようとしただけなんだからねっ」といったところだろうか。


「それはだなっ……!」


 晴樹は真上に右手を高く上げて人差し指で天井を差し、左手は腰に当てる。彼の癖毛もぴょこぴょこと楽しげに揺れた。



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