出勤
天気予報では午後からところによりにわか雨が降るでしょう
なんてテレビが喋っている
確かにベランダから見た空は鼠色で
雨が降りますよ、と言われれば納得もする
それになんとなくだけれども空気が重く湿っていた
朝食を食べ、歯を磨きはしたが今日の洗濯は取り止めて
陰干しも諦めた
一週間天気予報で、明日は晴れです、と言われれば
そんな選択肢にもなる
もう一度、窓の外を確かめ、服を着替えれば
玄関先に飾ってある折り畳み傘を狭いバッグに詰め込んだ
靴を履き、扉を開けば、ベランダから空気を吸った時よりも
湿り気が多い酸素だ
鍵を閉め、再度、空を見上げながら髪をいじる
ありがたや、湿気で髪は渦を巻いて縮こまっていた
盛大にため息をつきながらも家の玄関が閉まっていることを確認して
憂鬱になりながら今日も足を動かすのだ
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます