第23話謎の村で

 そこでひっそりと暮らせばいい。

 罪滅ぼしはみんなに優しくしてやる。

 今はこれだけしか思いつかない。

 きっとその場所で答えを見つける事ができるかもしれない。

 ★

 チーのために、我々はついにその場所にたどり着いた。

 だがガラハットの様子がおかしい。

 眉の間にシワをよせている。

 「ここには入らない方がいいです」

 小さな村で何も無いような所だが。チーのために、我々はついにその場所にたどり着いた。

 だがガラハットの様子がおかしい。

 眉の間にシワをよせている。

 「ここには入らない方がいいです」

 小さな村で何も無いような所だ

 彼女はくるりとそこから立ち去ろうとした。

 「でもここにチビットの楽園と書いてあります」

 ボロボロの立て看板が地面に刺さっていてチーは嬉々としていた。

 するとペツはふんと鼻をならす。

 「自分だけ楽園の様な所でのんびりすごすつもりか?」

 またペツ、そういう事言う。

 当然とばかりに彼はあさっての方角を向く。

 「そっそうだよね、私なんてこんな所にいちゃだめだよね」

 手を後ろに組んで下を向くチー。

 なんとか慰めてあげて、ガラハット。

 「そうよ、チーちゃんはこんな所に行っては行けないよ、私達も早く別な所に行こう」

 あれ? 彼女が反対するという事はここは危ない所なのかな?

 チーはうるうるの目でおれを見上げる。

 「入るだけならいいんじゃないかな?」

 俺がそう言うと予想通りペツと風の騎士ははじかれたようにハモった。

 「「だめ!」」

 それでも何かがひっかかったような俺はこう言った。

 「でも、俺はみんながよくなって欲しいし、そのための旅だちだったんだし」

 しかしそれでも反対する二人。

 どうしてだろう? いったい何があるのかこの村に。

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