第19話 ある日の朝です! (4)

 それこそ? 二度と小夜を離さないからねと。君は僕の妻で物なのだからと強い意思を込めて抱いた。


 妻のヒラヒラと動く、モフモフ尻尾を官能的に触れ撫でながら。


 すると小夜の息遣いの方が少々荒々しくなり。火照っているような様子にはなったのだよ。


 だから小夜が僕を今直ぐ求めてくるかな? と、思っていると。


「今から朝食だから、婿殿の今はダメ~。夫婦の営みは後にしよう~。朝食の方も冷めるから~」と。


 小夜は自身の肢体をクネクネと官能的に動かしはさせるのだが、何とか彼女なりに火照りの方は落ちつかせたみたいだ。


 だから僕も、小夜の諫めを聞くことにして。妻が朝早くから作ってくれた朝食を一間しかない部屋へと運んだのだよ。


 でッ、朝食を運びながら僕は思ったのだ。


 今日から僕と小夜との結婚生活が始まる。


 そして、この一間しかないアパートに僕達夫婦は後どれぐらいの期間を過ごすのだろうか?


 できれば、僕と小夜との間に子供ができるまでには、広い家に変わりたいなと思うのだった。



 ◇◇◇◇◇



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