第18話 ある日の朝です! (3)

 小夜が僕に『ウフ~ン』と、妖艶に微笑しながら、彼女以外の女性が訊ねてくるのか? と、問いかけてきたから。


 僕は慌てふためきながら、自身の頭を何度も振りながら。


「うぅ~ん、そんな女性などいないよ。僕は小夜だけの物だから」


 と、言葉を返した。


「では、何で婿殿は、妻である妾の容姿を見てそんなに慌てるのだ?」


 自分の妻の容姿を見て、慌てふためく僕のことが気に入らないのか?

 と、いうよりも?


 只小夜は僕に意地悪というか? 妖狐なのでからっているだけのような気がするから。


 僕は小夜に慌てて詰め寄り、背中から抱き甘え、耳元で囁いた。


「だって、昨晩の小夜はお狐さまの容姿だったのに、僕が朝目を覚ますと。昨晩の出来事は夢幻でもあったかのように。姿がないし。いざキッチンから声がしたので、慌てて扉を開けると、僕の美しいお狐さまではなくて、女神さまがいたから正直驚いたよ……」


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