第14話 帰宅後…… (5)

 我が家の婿殿は、あれ程、妻である妾に悪戯行為をおこない。妾の欲情心だけ煽り。身体を火照らすだけ火照らしておいて、素知らぬ振りをするとはどう言うことなのだろうか?


 妾は婿殿が何を考えているのか理解できなくなってきだしたから困惑を始める。


 すると我が家の婿殿が、「あぁ~ん」と、妾の口へとラーメンを添えてくれ始めた。


 だから儂は『えっ?』と、思うのではなく。


 ああ~、我が家の婿殿は、妾のお腹が鳴る姿を凝視しながら子作りをしたくはないので。取り敢えずは、妾のお腹を満腹──。腹ごしらえをさせてから、妾の身体を貪り食べようとしているのかも知れん?


 と、思うと? 妾は。


「あぁ~ん」と、大きく。耳元まで裂けているお口を開けた。


「ほぉ~い」


 我が家の婿殿は、妾の口へとラーメン……。


 それも、インスタントラーメンなのだが、優しく食べさせてくれたのだよ。


 そんな優しい婿殿の様子を見れば、妾は更に惚れてしまいそうだよ。


 


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る