第6話 事故? (2)
と、なると? トラックに轢かれた犬らしき生き物の遺体はどうしたのだろうか?
僕はふとそんなことを思案してしまったのだが。余り長くは思案を続けなかった。
だってトラックの運転手が遺体を道の端へと移動をしている様子は車のヘッドライトに移し出されることはなかったので。
多分、あの場に放置をされているのだろうと思う?
あああ~。僕はそう思うと、あの場に転がっているであろう、犬の死体が可愛そうになる。
だって、これから夜明けまで、この県道に何台もの、大小様々な自動車が行き交うと思うのだ。
そうなると道路の真ん中に、轢かれたままで放置されている犬の死体は、この道を通る後続の車達によって、更に轢かれ、自身の骨が砕かれペタンコになっていくと思われるのだよ。これが仮に明るい時間帯であるならば、車を運転して走らす者達も気が付いて、避けながら走行してくれると思う。
だけど今のように陽が落ちて、辺りが漆黒の暗闇に変わっている時間帯だと、運転している人達は皆、発見が遅れるから避ける動作が遅くなるので、県道を通る車に何度も踏み潰されていくと僕は思うから。やはりあのまま犬の死体を放置するということは、僕自身も耐え忍ぶことができないから。
可哀想な犬の死体をせめて、道路の端へと移動をしてやろうと思うのだよ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます