2018年12月25日
小学校の遠足で、4階建てのバスに乗った。車高がやたら高い代わりに、全長が一般的な小型バスの半分程度になっている。目的地は愛知県、木曽川の河川敷。
やがてバスは木曽川を望む位置にあるマンションにたどり着いた。ここで宿泊するのだ。外観は小綺麗でなかなか高そうだったが、中は畳敷きのワンルームしかないボロ屋だった。管理人は飲んだくれた中年の女で、畳んだ布団にもたれかかっている。皆で挨拶したが、聞こえていたかどうか怪しい。
友達が冒険しようと言うので、住人に悪いなと思いつつ着いていく。その内の一室で同僚が炬燵にあたりながら宿題を進めていたが、無視した。障子窓を開けると木曽川の流れが陽光を受けて煌めいている。面倒になって友達と別れ、ひとりで河川敷に向かった。
河川敷のそばの茂みで、ぼくはメモ帳を開いた。今日のことを記録するのだ。
豪華なキッチン設備のコマーシャルが始まった。カウンター式で、暖色のパステルカラーのレンガの意匠が洒落ている。ぼくはそれを羨ましいなと思った。
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