2018年12月22日

 退勤後に自転車で川崎まで行った帰りのこと。

 アパートや車屋や信金が立ち並んでいる国道沿いの光景は、都会ではないが田舎と言い切るにも躊躇われる。路面は舗装こそされているものの傷んでぼろぼろで、故郷の国道1号線を思わせた。いや、そのものと言ってもよかったかもしれない。クロスバイクで走るには少しおぼつかない。

 堤防の坂の半ばの和菓子屋を横目に見た。輝夜月かぐやるなと大々的にコラボしていて、店の外観まで黒とビビッドカラーで大胆にアレンジしている。午後11時まで営業しているそうだが、ざっと見る限りでは午後8時半頃の今現在ですでにほとんど完売しているようだった。ところで、川の名前は海蔵川かいぞうがわだったか、それとも三滝川みたきがわだったか。堤防沿いに桜並木があるから、たぶん海蔵川だ。

 ふたつめの川、多摩川を越えると東京都だ。変わらない風景のなか、自転車に全然乗らなくなった一時期のことを三人称視点で思い出していた。このあと実家に帰ったら、荷物を整理だけしてから自転車で銭湯に行こうと思った。

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