僕たちの世界
次の国語の時間、大澤先生は前回ウケたのが気に入ったのか、
「『月が綺麗ですね』に答える文学的な言葉を考えて見ましょう。」
というプリントを作ってきて、大きい四角の空欄の中にクラスのみんながそれぞれ考えた回答を書いて、先生が読み上げることになった。
でも小学6年生の僕たちには難しかったらしく、書けない、わかんないというクラスメイトが殆どの中、「天にも昇る気持ちです」と読み上げられると、キャーだかハーだか、感嘆のようなため息のようなざわめきが起こり、思わず由紀の方を見ると、由紀もこっちを見てにっこり笑ったので、僕は何でもないふうを装いつつも、顔を真っ赤にして笑っていた。
僕の世界から月の世界へ Enju @Enju_mestr
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます