第3話 運命のいたずら

加奈ちゃんの通う事になる高校は、かなりの進学校。

なので、頭は加奈ちゃんのほうがいい。

よって、加奈ちゃんの家庭教師はできない。


スポーツも、加奈ちゃんのほうが、出来る。

俺は、だめだめである。


なので、加奈ちゃんの両親、つまり俺のおじさんとおばさんも、安心したのだろう。


「お兄ちゃん、いとこなんだから、あんまし気にしないでね」

加奈ちゃんはそう言うが、意識するなというほうが無理だが、

なるべく、悟られないようにしよう。


ピンポーン

玄関のベルが鳴った。


「はーい」

俺はドアを開けると、そこにはひとりの女の子がいた。

女子高生か?


「初めまして。今日から102号室に入る、浜名香子です。

16歳です。よろしくお願いします」

「細田です。よろしくお願いします」

お決まりの、社交辞令の挨拶をする。


「お兄ちゃん、どなた?」

後から、加奈ちゃんの声がした。


「失礼ですが、妹さんですか?」

浜名さんが訪ねる。

紹介しておいたほうがいいだろう。


「加奈ちゃん、おいで」

「はーい」

加奈ちゃんが来た。


「いとこの、加奈です」

「浜名香子です。よろしくお願いします」

早くも打ち解けたようだが・・・


まさか、同じ学校で同じクラスという事はないよな?

さすがに・・・


でも、そうなった・・・

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