指鉄砲を作った

これが本当の銃の代わりになるように祈る

そして誰かに向けて撃った

それで終わり

それ以上にはなにもない

ただ指を動かしただけだ




空に雨が浮かんでいる

水滴が浮かび、触ればどこかへ飛んでいく

傘を閉じて打ち飛ばした

だれかに雨が当たって、僕は怒られた




ある夏の日、乾いたグラスに氷を入れた

グラスの外に、水滴が産まれた

コースターが濡れた頃、水滴を集めて飲んだ

これが仙人になる秘訣さ



天使がやってきて、俺を殴りつけた

しっかりしろ、なにかをしろ、なにかを守れ

悪魔がやってきて、俺と契約をした

口うるさい天使を黙らせることについてね



文章に句読点が必要か

文章に決まりが必要か

いや全て自由だ

元々この世界に決まりなどない



テレビは言った。

ラジオは言った。

ネットは言った。

他人が言った。

誰かが言った。

言ってみただけだ。



暗闇をライトで照らした。

真っ暗闇の中に光が産まれた。

神は言った。

光あれ、と。

そして神はライトを作りたもうた。




映画を見た。

ドラマを見た。

アニメを見た。

ゲームをやった。

だがなにもここにはない。



霧の都ロンドン

花の都パリ

雪の都モスクワ

芸術の都ウィーン

希望の街ニューヨーク

幻想の街東京

魔都上海


今はただの街だ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る