ロシアンルーレット
ある日の深夜、俺は警官を刺し殺し、拳銃を奪った。五連発のちびだ。適当な女を殴り、倉庫に監禁した。
「ロシアンルーレットをやろう」
俺はリボルバーに弾を一発だけ込めて、シリンダーを回転させた。
「お前の人生とはいったいなんだったんだろうな。死とは運命だ。お前は昨日、こんな風にむごたらしく死ぬと思ったことはあるか?どうだ?答えろ」
「ない、助けて・・・・・・」
俺は笑った。すばらしい。死とはそういうものなのだ。日常のちょっとした不幸を拡大解釈したものが突然の死であり、そういうものを人間は怖がる。
「お前は処女か?」
「違います!お腹の中に赤ちゃんがいるんです!見逃してください」
俺は烈火の如く怒った。最も重大な犯罪である出生を行った人間が目の前にいるとは!これは安楽死させてやらなければならない。判決は死刑だ。
女の腹に手を当て、胎児が腹を蹴っているのを感じた。ナイフを腹に刺し、胎児ごと貫いた。女は叫び、気を失った。歯茎の神経を刃でえぐり取り、爪を剥がし、目を覚まさせた。
「生まれない権利の執行だ。わかるね?」
訳のわからない言葉を叫んでいる。醜いものだ。死刑囚は死の寸前に泣きわめくという。最も重大な犯罪を犯しておきながら。
俺は死刑執行人だ。殺人より重い罪には死刑が課されるべきであり、これは仕事であり、正義だ。警官の死は痛ましいものであったが、これはこの腐敗した社会を見逃しているのが悪いのだ。
まぁどちらにせよ殺していたのだが。
トリガーを五回引き、殺した。遺体は丁寧に焼いて食べた後、残りは犬に食わせた。
さぁ次の正義はどこにある?
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