愛をはかる薬への応援コメント
実は、商人が怪しい小瓶を渡したところで、「もしかして……」とドキドキしていました。ラストで商人が誰にともなく呟いた台詞が、まるで読者に向けられているように感じられました。こういう寓話的な話、好きです。
現代風に言えば茶色の小瓶は、SNSのいいねボタンや閲覧数のようなものですね。正体のわからない薬を無謀にも飲み干した若者の姿は、YouTubeやティックトックで人気を得るために無謀な挑戦をし、命を散らしていった現代の若者に通じると思います。
今はこういう話を受け継ぐ語り部もいなくなってしまった……としんみりしましたが、いやいや、カクヨムがこうして見事に、その役目を果してくれていますね!
目に見えぬものを量ろうとしないよう、私も肝に銘じて生きていこうと思います。
作者からの返信
鐘古こよみさん、コメントありがとうございます。
この物語をどう感じるかは読者の方の想像に任せているところがあるので、感想を拝読できとても嬉しいです。
商人怪しかったですよね(笑) 楽しんでいただけて何よりです!
現代のSNSに例えて下さったのが、まさに「愛をはかる」ことに近いなと思いました。自分の価値を人に委ねてしまっていることが、「いいね」=「他者に愛されているかどうか」に通ずるものがありますね。
商人の薬を買った青年も現代の若者たちと同じように、「いいね」を欲しがるようなところがあったのだと思います(もちろん、読者の方によって色んな見方をしてよいのですが)。
>目に見えぬものを量ろうとしないよう、私も肝に銘じて生きていこうと思います。
現代は、何でもかんでも数値化して可視化しようとしている節があります。おっしゃるように、あまりそればかりに捉われないようにしたいものですね。
最後までお読み下さり、また評価もして下さってありがとうございました!
愛をはかる薬への応援コメント
そう来ましたか!
確かにそうですね。お葬式って、本当にその方の人生やら人望やら、見事にわかっちゃいます。それに、死んだ人は参列している人が何を考えているかわかると江原啓之さんだったかな?おっしゃっていましたから、この主人公の願いは見事にかなえられていますよね。
何とも言えない読後感です。ありがとうございます。
作者からの返信
楠瀬スミレさん、お読み下さりありがとうございます。
なるほど、楠瀬さんはそのように解釈して下さったのですね。主人公はまさか、こんな風になるとは思っていなかったでしょうけれど、楠瀬さんから見ると青年は願いを叶えられたというわけですね。面白いです。
この作品は読み手によって、違う風に受け取ってもらえるので、コメントをいただけて嬉しいです。
こちらこそ、最後までお読み下さり、また評価もして下さりありがとうございました。
愛をはかる薬への応援コメント
ブラックすぎます。
他の方法は無かったのですかねぇ。
作者からの返信
@Teturoさん、コメントありがとうございます。
全く、本当に……。「他の方法がなかったのか」とは、ごもっともなご意見です。
薬をやる商人も商人ですが、それを買ってしまう青年も青年です。しかし、それに頼りたくなるくらい、彼は「愛されているのか」ということが知りたかったのだと思います。
もちろん青年に対する他者の行動や態度によって、「愛」の度合が分かるものもあったと思いますが、目に見えぬもの故に青年には分かりづらく、商人の薬に手を出してしまったのでしょう。
最後まで読んで下さったこと、また評価して下さったこと嬉しかったです! ありがとうございます!
愛をはかる薬への応援コメント
誰も「自分がそれをわかる」とは言ってませんからね。自分の死後「第三者がそれをわかる」であっても、商品説明に嘘はない……。
日本語って主語が省けるから怖いな、と改めて思いました。そして、だからこそ物語の書き手としては上手く使えるツールにもなり得るのだな、と。
作者からの返信
烏川 ハル様、感想をありがとうございます。
烏川様は、文体の方に注目してくださったのですね。
仰る通り、商人は青年自身が、愛されているかどうか分かるような薬を渡したわけではありませんでした。つまり青年は、商人の言葉を自分の解釈で理解し、薬を買って試したということですね。
ちなみに、烏川様はこの青年がどれくらい愛されていたか分かりましたか?
「第三者が青年の葬儀の様子を見て愛されていたか分かる」はずなのですが、実は葬儀には誰が来ていたのか、何人訪れていたのかなどは全く書いておりません。「愛をはかる薬」は読者の方の読み方によって、「愛されていた」と思った人と「愛されていたかどうか分からない」という二つの解釈が生まれるようになっております。
読者の読み方によって幾重にも解釈が生まれる、だまし絵のような作品となっております。烏川様はどのように解釈されたでしょうか。楽しんで頂けていたら幸いです。
愛をはかる薬への応援コメント
なるほど、そう来ましたかΣ(゚Д゚)
自主企画から来たのですが、確かにこれはオチに驚きました。青年は薬を飲む前に、いったいどうやって愛をはかるかを考えるべきでしたね。
そもそも愛をはかりたいって思うと言う事は、周りの人の愛に疑いを持っているから。薬になんて頼らずに、自分と相手の事をしっかり信じるべきだったのでしょうね。
作者からの返信
無月弟様、感想をありがとうございます。
オチに驚きがあって良かったです。
確かに、青年は「薬を飲んだらどのような効果があるのか」を、商人に聞きませんでしたからね。聞いていたらこんなことにならなかったかもしれませんが、商人も根っからの善人ではないので、聞いてもはぐらかすかもしれません。
それから無月弟様が仰った、「愛をはかりたいって思うと言う事は、周りの人の愛に疑いを持っているから」については、とても鋭い考察だと思いました。青年が愛を知りたかった理由は、突き詰めればそこに辿り着きますからね。
ちなみに最近知ったことなのですが、とある国ではある企業が作った専用のアプリを使い、個々人の信頼度を数値で測ることが広まっているようです。その人を信頼できるかどうかを、アプリが提示した信頼度で判断する。それがどんなことを招くのでしょうか。
無月弟様が仰るように、自分と相手のことをしっかり信じられる関係を作るのは、「愛をはかる薬」という道具を使って行うことではないと私も思います。
愛をはかる薬への応援コメント
なるほど、確かに自分が亡くなればどれだけの人が愛してくれていたか分かりますね……!商人は、青年を騙したとも限らないと。しかし、やはり青年はそのような都合のいい薬があるのかと疑うべきでしたね。思わず「いや飲むなよ!」と心の中で突っ込んでしまいました(笑。
予想外の終わり方で面白かったです。
拙作の『飴と傘』への評価、ありがとうございました!
作者からの返信
鈴草 結花様、感想をありがとうございます。
青年に主観を置いて読んで下さったのですね。鈴草様が青年の隣にいたらきっと止められて、彼はこの薬を飲まなくて済んだかもしれません(笑)
このお話を楽しんで頂けただけでなく、予想外の終わり方で面白かったと言って下さりとても嬉しいです。
また、作品紹介に対してのお礼をありがとうございます。
後で気が付いたのですが、「飴と傘」を「雨と傘」とされなかったのは、「同題異話・六月号 飴と傘」という他の方が立ち上げた自主企画のお題だったからなのですね。失礼致しました。
しかし、題名と内容が「なるほど」と納得するものでしたので、違和感なく読めました。
最後になりますが、今回は当方の自主企画に参加して下さりありがとうございました。
愛をはかる薬への応援コメント
古典的な寓話といった感じですが――承認欲求とやらに毒された、現在の若者達に読み聞かせたい話ですね。
作者からの返信
綾杉模様さん、コメントありがとうございます。
SNSの普及もあり、「承認欲求」を求める方は多いかもしれませんね。悪いことだけでもないと思いますが、使い方は注意した方がいいなとは感じます。
最後までお読みくださり、ありがとうございます。