第48話 南

ハゲたジジイは憤怒していた。

「もう少しで完成するんじゃ。ハーデース様の最高傑作が。邪魔するでない。」

瞬間、隕石は粉々になった。

ハゲたジジイは拳を高く突き上げ、隕石のカケラを集めた。

飛び散った破片は小さいが渦を作り、ハゲたジジイの身を固める。

「ジジイ仲間に進呈するかの・・・。」

リューリンは目の前の力に圧倒されていた。

解放したリューリンの力は強大だ。

ところが、それをいともたやすく目の前の老人は打ち砕いた。

「まだ、足りぬというのか・・・。バケモノめ。」

ハゲたジジイは嬉しそうに笑った。

「はっはっは!いいとこまできとるぞい。束になれば、いい勝負かもな。じゃ、わしはこの石を配送に行くからの。達者での〜〜。」

ハゲたジジイは足に力を込めて、地面を蹴飛ばした。

時間は対してかかっていな。

リューリンは大の字になり、空を仰いだ。

「あー、ありゃダメだ。一人じゃ歯が立たん。仲間でも集めるかーあ。」

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