第34話 北の国

北の国


プルガ「なに?トーニが捕まった?あのバカ・・・。」

クルド「西の国は降伏を望んでいます。代わりに交易したいと。宝石も渡すそうです。」

プルガ「断固拒否だ。王子は見捨てて、総攻撃をかける。」

クルド「し、しかし・・・。」

プルガ「私も出るぞ。兵士を全て集めろ。」

クルド「はっ・・・。」

---

アリカ「はぁ・・・。ウルミ、聞こえる?あなたはトーニと西の国へ亡命しなさい。私のネックレスを狼に預けたから、もらって。これを見せれば、多分大丈夫。」

ウルミ「はい。アリカ様はどうするんですか?」

アリカ「私は東に帰るわ。全く、北の国の男は弱いし、プライドだけだわ。王族になれるから、きたのに。腹いせに北の女は東の国に全員送るわ。彼女達に罪はないもの。それに、肌が白くて綺麗だわぁ。男はどうせ西の国へせめて行って、怪物にやられるわ。」

ウルミ「怪物?」

アリカ「ええ、強いわね。少女だけど。西の国の智者が育ててくれたみたいで助かったわ。あれがもし、北の国へ来て、成長したら地球は滅んでたわ。」

ウルミ「西の国で狼とトーニと動物園でも開くよ。火の輪くぐらせたり、芸を仕込む。」

アリカ「あら、それ面白いわね。北の大地はもともと、環境は悪いし、住むには向いてないもの。そうしたら、たまに見に行くわ。あなたと狼の息はぴったりだもの。」

ウルミ「じゃ、出発します。」

アリカ「うん、気をつけてね。」

---

プルガ「アリカ、西の国へ出撃してくるからな。お前は部屋にいろ。」

アリカ「あら、珍しいこと。気をつけてね。あなた。」


ウルミは狼の軍隊を率いて、西へ向かった。


ウルミ「トーニを食べないでね・・・。西の人。」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る