第28話  ヘルク

ヘルク


ヘルク「うむむ、それにしてもなんと歩きやすい。クールガ様の技術力は凄まじいな。」

ヘルクは採石場からさらに遠くまで来ていた。


ヘルク「久しく感じた、足に伝わる石の感触。あぁこの石美味しそう。」

ヘルクはガリガリと音を立てながら、足元の石を食べる。


この辺りは初めて来たが、とても硬い鉱石があるようだ。


ヘルク「うむ。硬いながらも、芳醇な香りが口に広がる。美味な石だ。」


ヘルクは移動しながら、石を食べていた。


すると、目の前に大きな石の山が出てきた。

ヘルク「おお、あれは霊峰ガルクだ。まだあったんだな・・・。」

『霊峰ガルク 雲の上にまで積み上がった石の山』


ヘルク「よし、今の蹄なら頂きまで登れそうだ。」

ヘルクはサクサクと、石の山を登った。


頂きに着くと、そこには大きな丸い石があった。

ヘルク「なんと。これは自然にできた石なのだろうか。クンクン。」

とても美味しそうな香りだ。


ヘルク「どれ、一口・・・。な!?」

溢れ出る、石から出る液体はなんとも美味な味がした。

ヘルク「うわああああああうめええええええええ!!!なんだこれ!!!!!!!」


ヘルクの雄叫びが山頂に響きたわる。

ヘルクは無我夢中で、石山を食べ続けた。

日が暮れる頃・・・。霊峰ガルクはヘルクによって、なくなった・・・。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る