第10話 サリタ
サリタ
ふっふっふ。私は大陸を東に歩を進めていた。ようやく東の国への活路を見出した。
ルクシア「あぁ!最高ですわ!何ですかこの素早い馬は!」
サリタ「クデール3号だよ!それに馬じゃなくて、バギーって言うんだ。」
ルクシア「バギー!いやはやさすが、サリタ様!」
私たちは西の国を後にして、しばらく東へ走っていた。
東の国は海に囲まれているので、空か海を使わなければならない。
空を飛べる龍と共存しているダイヌゾクだと空からいける。それに龍はたくさんの荷物を持てる。交易も盛んで、共に発展しているようだ。
僕たちにもそこに入ることができればいいのだが。
西の国での特産物は穀物、酪農、野菜、果物と、あまり価値のあるものがない。
もちろん、人が生きる上では必要なのだが。
これらを加工して得られる物体で交易できればと思っている。
植物や野菜にはまだ未知の成分がある。特に酒は西の国の名産だ。
他のどの国も酒は作れない。温暖な気候出ないと作れないため、交易で使うとしたら、これだ。
だが・・・。実はとても危険なことがあった。
以前ダイヌ族に酒をたくさん納品し、大いに喜んでくれたのだが。
龍殺しと呼ばれる強烈なお酒を私が作った。
それを飲んだ龍が酔っ払い火を吹き回ったせいで、ダイヌ族は半壊した。
その後、1万年生きる龍は死んだ。
東の国の助けにより、ダイヌ族は全滅だけは免れたが、それ以来、ダイヌ族
と私たちの国はあまり良い関係ではない。
むしろ、龍を殺すだけの毒を作ってしまい、西の国はダイヌ族にとって脅威だと思われている。
これは人間にも当てはまる。酒は毒薬になる。
私は、能力の覚醒とともに、さらに強烈な毒。瑠璃酒を作ってしまった。
『瑠璃酒 わずか100mlの液体で、あらゆる植物の毒素を発酵させて作った劇薬。空気中にまぎれると、瞬く間に人体に入り、人を酔わせ、眠らせ、死に至らせる。そしてその死体の血液からさらに発酵し、より強力な毒になって、飛散する。』
私は人類を皆殺しにできる薬品を作ってしまったのだ。
まだ恐ろしすぎて実証実験に至っていない。
これを北の国にまく計算をしていたのだが、いくら計算しても、彼らだけでは済まず、世界中に広がってしまう。
瑠璃酒は飛散するときに、巨大な爆発を引き起こす。おそらく東の国の爆弾と呼ばれるものが比にならないくらい飛散する。
サリタ「いっそ、ルクシアで実験したら・・・。」
ルクシア「あぁサリタ様!私の体はあなた様のもの!どうぞおすきになさってください!」
サリタ「やめておくよ・・・。そういえば、カカポはどうだい?」
『カカポ 東の国が大好物である穀物を練って作ったお菓子。精力剤になっていて、栄養が豊富 交易の足がかりとしてお土産に持ってきた。』
ルクシア「もう最高ですわ!私の胸も大きなりましたし!いつでもサリタ様との子を宿すことができますわ!さぁ!そのあたりの草っ原で私にたねづけしてくださいまし!!!!!」
サリタ「そ、それはちょっと・・・。」
私は子孫を残さなければならない。
そのため屈強なメイドたちが私の配下にいる。
その中の長がルクシアだ。
女兵長として、北の国との戦争にも参加している。
あまりに強いため、北の国からは魔女と呼ばれている。
この旅の間にある薬を試したいと思っていた。
それは女性の出産をより早く安全に済ませるものだ。
これを使うと、三日で一人生まれる。
母体が強固なのが条件だが。ルクシアはそのため今様々な食品と薬品で強化されている。
サリタ「せめて仮宿とかにしようよ。外でしたって、虫いるし。砂とか入りそうじゃんか。」
ルクシア「あぁ高貴なるまでに、さらになんと慈愛に満ちたご判断!こんな私めに慈愛を!もはや最強の子孫を残す準備は整っています!100人は産みます!」
サリタ「ははは・・・。それじゃ一つのムラができちゃうね・・・。ん!?」
そうか!この辺りに私の子孫の村を作ったら、良い中継地点になる。
この辺りの環境は過酷だし、私の子孫は鍛えられるだろう。
サリタ「ルクシア!いいアイディアだ!よし。このあたりを開墾しよう!」
ルクシア「あぁ!なんて心地よい響き!そして!バギーが早すぎてもう原っぱはないですよ!サリタ様ここは・・・!」
チュウビ砂漠
世界の中央に位置し、広大な砂漠だ。
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