第九話 悪魔への皮肉
俺は魔道具屋のドアを開け店長を読んだ。
「店長ー」
「なんじゃ一体」
そういいながら、今日は休みの日だったのだろうか少し気だるそうにしながら奥の方から出てくる。
「久しぶり店長!」
「お、お前さん……生きておったのか、死んだかとおもってたわい」
驚くを隠せない様子で死人にあったかのような顔をしている。
「勝手に殺すなよー」
「急にどうしたんじゃ、こんな有名人をそろえて」
店長にとっては議会の息子や娘でさえも有名人らしい、普段目にする機会もないのかな。
「その話なんだけど、魔王軍残党の本拠地がここら辺にあると思うんだけど、何か知らないか?」
そういうと店長は急にうつむきだし、しゃべらなくなった。
「わしからその話は言えん」
「なんでだよ?」
「もしあいつらの居場所がばれたら、わしたちに復讐しに来るからじゃ……」
俺はおじさんの肩を軽く叩き勢いよくしゃべりだす。
「大丈夫! 俺が倒せばいい話だろ? 倒せば復讐なんて怖くない!」
「……倒せるのか? お前さん」
「一つ目のアジトを潰した男だぞ?」
「わかった……話そう」
俺達は店長から魔王軍残党の本拠地を聞きそこに向かう。
「まさか悪魔がこんなところにいるとは夢にも思わなんだ……」
ロザリアが少し呆れながら言った。
それもそのはずだろう、本拠地の場所……それは悪魔が最も嫌う教会なのだから。
「おーいレイ!」
本拠地の場所を聞いた後この教会について住人に聞いてきたルークが返ってきた。
「ここにはシスターが一人出入りしているだけで神父は見たことがないらしい」
「ってことはその神父が残党と通じている可能性が高いな」
ロザリアが剣を抜く準備をしながら言う。
「じゃあみんな準備するね」
ロザリアの妹であるリナが杖を掲げながら魔法を出そうとする。
「なぁロザリア、リナは何をしようとしてるんだ?」
「貴様に言う必要はない、が……同じ隊のメンバーだ、悪魔と戦うときはその人間と悪魔との戦闘能力の差を小さくするために私たちは魔法を自身にかけてステータスをアップさせるんだ」
そういいながらリナの方をロザリアは見る。
「リナはあんまり戦うのが好きじゃなくてな、それ故に……リナは支援系魔法の天才だ」
「いっくよー! それー!」
リナの持っておる杖から青い光が放射され俺達に降りかかる。
「スゲー、体の全身が軽い」
「さぁ、この地に住む悪魔の殲滅を始めるぞ!」
ルークが力を込めてそういう、その言葉で俺達の緊張感とやる気が一気に上がる。
そして俺は教会の扉に手を置き力を込める。
「じゃあ、あけるぞ」
金属の重低音が教会内に響く、ドアを開けるとそこにはシスターが一人祈りを捧げていた。
「いらっしゃい、お祈りですか?」
シスターの天使のような笑顔はとても清らかで美しかった。
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