交錯
ボクは目が覚めたときのこと、桃太郎だったときの記憶、鬼を退治した話、大好きなじじ、ばばの話など記憶が空になるくらいしゃべり尽くした。
それを桃太郎は黙ってボクを見つめながら聞いていた。それから違和感も話した。洞窟の様子、鬼の数、種類など前の記憶と現在の状況の違いを細かく説明した。そして最後にボクは言った。
「ボクは君だった、いや、桃太郎だったんだ」
しばらく沈黙がおとずれた、一緒にいた犬、サル、キジも桃太郎の近くで黙って聞いていた。
桃太郎は突然立ち、ボクにこう言った。
「鬼よ!ボクと一緒に村へ来い!身はフードで隠してやる。本当にお前が桃太郎だったならジジ、ババをその目で見てみろっ!」
そしてボクは洞窟に溜まっていた宝とともに桃太郎たちと村へ向かった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます