第38話 雌徒路(メトロ)
「
「えぇ、挨拶へ行かせたの…ダメ?」
「いえ…しかし、本社へ送るのでしたら、
「それじゃあ、面白くないじゃない」
「面白く…ない?」
ゾッとするような瞳は金色の光を放っていた。
すぐに我に返って視線を逸らす。
(化け物…が…)
「心配しなくても、ARKには強力な助っ人が送られているわよ」
「はっ?」
「ん、
「
「理由は…そうね…反抗期かしら? おしおき、躾が必要ね」
「
「彼女に頼んだわ…やり過ぎなきゃいいけどね…ウフフ」
『
向かった先は
「
そこには紫に変色した
部屋の隅からパンツスーツの
「
「
「どういうこと?」
「その代わり…私は…彼の最後の願いを聞くことにしたの…」
「
「そうよ…」
「
「
「人はどこまでも…殺し合うのかしら…」
「『
「なんのことかしら?」
「私は…人の…殺し合いを止めるために…私達のような孤児を生まない世界のために、この身はあると…」
ジャケットを脱いで、シャツを引き裂く。
その細い肢体には赤く染まった甲羅が、まるで鎧のように張り付いている。
「この醜い身体は…人を殺す為にあるんじゃない!!」
そのまま『
「そう、簡単じゃないだろ!!」
『
その蹴り足が、
「貴様…」
顔を上げた
「久しぶりだ…僕も、綺麗な顔を踏みつけるのは気が引けるんだけどね、あっ…こうしてると、その綺麗な顔も見えないから…気は引けないか?」
「
「潰れろ…
その足にグッと力が込められる。
「あぁぁーーーー!!」
襖を破って、飛び込んできた
ガクンと畳にひざまずく
飛び起きて後ろへ飛び退く
「なんてね」
伸びきった
「グッ…毒が効かない?」
折れた右腕を押さえて、
「毒…いや、効いてないわけでもない…動きが少し鈍いような気がするからね」
ソレを楽しそうに見ている『
(クククッ…ヒトが残っているうちは…こんなものか…)
「効いてないわけじゃないけど…死ぬほどでもない…僕も強化されてるんだよ…最後の仕事のためにさ」
スーツの下のワイシャツを引き裂いて胸を見せる
胸の中心には薄く光る青い水晶のような石が乱暴に埋まっている。
「ユニットと一緒に回収したんだ、『コア・クリスタル』」
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