(隠しステージ)~響子の想い出③~
ドラゴンクエストシリーズ5作目で、初のスーパーファミコン作品。この『ドラクエ5』は根強いファンを持ち、かくいう私も4の次にこの作品が好きだ。
この作品の特徴は枚挙に
少年から青年、そして父親へと成長していく主人公。
自分の子供が○○という意外な展開。(一応ネタバレ配慮)
モンスターが仲間になる斬新なシステム。
そして何より、突然発生する結婚イベント。結婚相手の選択は、多くのプレイヤーを悩ませた。
勝気な幼馴染のビアンカと、おしとやかなお嬢様のフローラ。
ビアンカ派とフローラ派の派閥争いは未だに決着がついていない(と思う)。
パッケージイラストなんかでは、ビアンカばかりが描かれていたこともあって、私の周りでもビアンカ派がほとんどだった。(錦くんなんて「フローラを選ぶなんて、人間のすることじゃない!」とまで言っていた。)
でも、あるときを境にして、勢力図に変化が訪れる。
攻略本の発売だ。
エニックスから発売された公式の攻略本で、初めてドット絵ではないフローラの容姿が公になったのだ。
それがまた、とっても可憐な美人で。
しかも、フローラの方が覚える呪文も多いということも明らかになり、フローラ派が息を吹き返した。
私は……主人公の2歳年上っていうビアンカの設定に共感してしまって、やっぱりビアンカしか選ばなかったけれど。
ちなみにドラクエは小説版も出てるんだけど、そっちでもやっぱりビアンカと結婚する。
小説版といえば、特に印象深いシーンがある。
結婚をしたあと、お互いの距離感に戸惑う主人公とビアンカ。モンスターの仲間たちもいて、落ち着くムードにもならない。
そんなとき、ちょっとしたトラブルで二人きりになる。
そして、砂漠の上で愛し合うシーン。あまりにもロマンチックで……正直憧れた。
だからだろうか。それ以来、ずっと早く大人になりたいと思ってた。
大人になれば、自然に結婚できて、子供もできて、って思ってた。
ああ、そうだ。「大人」で思い出した。
攻略本は錦くんから借りたんだけど、そのなかの“エッチな下着”のページに折り目がついていたことは、気付かないふりをしてあげた。
『ドラクエ5』は、そんな甘酸っぱい想い出をたくさん私にくれた大事な作品だ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます