カレンダーコロニー
この世界最後の生活圏、単純にコロニーと呼ばれることも。
・概要
カンパニーが最新技術とそれなりの資源を用いて建設した隔離施設、テラフォーミングの前線基地、そして観光地でもある。
・構造
直径10㎞の円形の土地に高さ最大500mになるドーム状のガラスでできた天井が張られている。このガラスの内部に二酸化炭素よりも軽い酸素を送り込むことで居住空間を確保している。
一方、地面はむき出しで、ガラスの天井よりも下では隙間風も多く、外の大気が入り込んでの事故が多い。
コロニーは上層と下層の上下二層に分かれており、原則として二酸化炭素よりも酸素の方が軽いため、上の方が立地が良いとされる。
・上層
天井を構成するガラスは特殊強化ガラスの五重層で、間に偏光フィルターを挟むことでオゾン層の役割を果たしている。強度としてはかなり頑丈だが、内外からのダメージにより傷ついており、かつ割れれば大気が逃げ出すため、常に監視とメンテナンスが欠かせない。
オキシジェンメーカー、円の外周、ガラスの天井の根元にある緑色の水槽。幅20m深さ20mで、中には無数の植物プランクトンが生育しており、ここに光を与えることで光合成し、酸素を生産している。
非人道的ながら省エネのため、肥料として死者の肉体を放り込んであり、外壁には短い文章が書かれた金属プレートが墓標代わりとして張り付いている。
ラウンドバギー、キャタピラ式の地上を走る車両。バッテリーとソーラーパネルを動力とする。小さなものでも戦車サイズ、大きなものはフェリー船ほどあり、重要人物の足として、また危険物の輸送手段として、地上の道なき道を進んでいる。
・下層
地面の下に広がる空間。大小さまざまな部屋が曲がりくねった地下通路でつながっている。ただし外部へ繋がるのは地下鉄のみで、それ以外は大気とガラスの強度の問題で公式には存在しない。
ここは厳密には地下を掘ったわけではなく、まだ地上だったのだが、灰に埋まれることで埋没している。なのでまだガラスの天井の内部であり、厳密には地下ではなかったのだが、外からガラスにかかる灰の圧力とバランスを取るため、内部も同じ高さまで土で埋め立てている。
アンダーパワープラント、地熱発電所、となっているが実際は原子力発電所。各コロニーの中央の最深部にあって、地下の炭酸海水により冷却し、タービンを回して発電している。各メーターが常に黄色だが、赤になったことがないのが誇り。
メトロライン、各コロニーを結ぶ地下鉄網。上層と下層との境界線ぐらいの高さに駅があり、他のコロニーとの一般的な交通手段。なおコロニー内部へは繋がっていない。
電車は、線路の上を走ることには違いないが、バッテリーによる自走式で、独立して走行できる。また車両は宇宙船とまではいかないが機密性が高い。
・周辺地理
コロニーは海に近い平地に並んでいる。
南北には広い平野、東には海、西には山脈がある。
北に向かうと過去侵略に用いた戦艦などの残骸が半ば埋もれており、そこから物資などをサルベージすることもあるが、多くは酸で侵されており、使い物にはならない。
更に北に向かうとダンジョンの入口がいくつか点在していて、中には魔法文明のお宝や兵器が眠っている。酸の侵食も中までは広がっていないが、危険はいっぱい。
南にはコロニーを拡張しようとして建設中、あるいは失敗したエリアがいくらかあり、その土木作業のために巨大ロボットが起動している。
西の山には鉱山があり、未だ多くの鉱物資源が眠っている。
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