第5話 「俺アン」当時の車社会と世界情勢とか

 前回はEV電気自動車が普通に走っていると書きました。概ね3000㏄以下の小型車は全てEVになっています。これは新車の販売においてであり、中古車等の取引は依然として行われています。しかし、税制においてEV車は優遇され、ガソリン車は増税となってしまい、一部マニア以外はEV車に流れてしまったという設定です。乗用車においてはハイブリットは下火となり、ガソリン車以上に数は少ないようです。商用、業務用の車両においてはまだまだディーゼルエンジンが主流で、ディーゼルのハイブリッド車が多く走っています。バンやトラックで言えば1t未満の車両はEV化されています。1t~2tのものはEVかハイブリッド。それ以上のものはディーゼルかハイブリッドとなっています。ハイブリッド化されていない車両も多く、ディーゼルエンジンの排気ガスの問題は依然として無くなっていないようです。

 二輪車においては一部の新聞配達店や郵便配達車両以外はほぼEV化されています。ガソリンのスーパーカブはもう新車で買えません。スポーツバイクの分野ではかろうじてガソリン車の販売はされているようです。しかし、主流はEV車。ガソリンエンジン車を販売しているのはカワサキの一部車種と神戸ユニコーンのカタナだけとなっています。海外ではハーレーやドカティはガソリン車のラインナップがあります。BMWは全車種早々にEVへ転向したようですね。


 さてここで問題なのが、こんな時代の自衛隊車両はどうなってるんだって事です。

 一般的な安全性はEV車は優れていると思います。しかし、戦闘となった場合はどうなのか。大型のリチウム電池は被弾した場合どうなるのか?

 どうなるんですかね。知らないんですけれども。

 携帯などの電池が発火したなどと言うニュースはよく聞きました。メーカーさんによれば、今は安全対策がしっかりしているので心配はないように言ってますね。実際EV車やハイブリッド車で発火するとかは聞いたことがありません。

 しかし、撃たれたらどうなんでしょうか。燃えちゃいそうな気がします。ガソリンと同じくらいかな?

 自分の中では発火しやすい危険物としています。軍用車両には不向き。

 そしてもう一つ欠点があると思うのです。それは強い電流です。

 トヨタのハイブリッド車が事故をした場合、電池の絶縁をちゃんと確認せずに車体に触れると……感電死する場合があるらしい。


 これホントでしょうか?


 詳細はもちろん知りませんが!! まあ、確実な所では人一人楽に感電死させる電流が流れているのは間違いないようですね。

 それはつまり、自衛隊の車両は基本ディーゼル車という事です。EV車やハイブリッド車はありません。戦車や装甲車、輸送トラックなどは全てディーゼルです。32式戦車のエンジンでは綾瀬のガスタービンエンジンが三菱のターボディーゼルに負けたという経緯があるらしい。


 さて、前回の最後でゆうなぎ型空母が建造されていると書きました。日本は空母を保有しないことになっています。

 いづも型が進水した後に色々物議を醸していました。固定翼機が運用できるのではないか。自衛隊にはその計画があるのではないかと。

 防衛大臣はそう言った疑惑を全面否定してましたね。専守防衛を旨とする自衛隊は攻撃兵器である空母を保有する事はないと言い切ってました。しかし、少しの改修でF35BやハリアーなどのSVTOL機が運用できることも事実なのです。ジェットを甲板に吹き付けるので、その熱対策位で済むようです。しかし、機材の調達、人員の訓練などを考えた場合、膨大な予算を要するので現実的ではないとする意見が正論だと思われます。

 これは、金かけりゃ空母可能という話でもある。アメリカのワスプ級強襲揚陸艦のような感じならそう手間はかからないはずだ。さて、日本に空母は必要かどうかという話の前に、先制攻撃は可能かどうかの話をしてみよう。今の当たり前の憲法解釈では不可です。最初に撃たれる自衛隊の人ってものすごく可哀想です。しかし、俺アンの時代では少し違っているという設定です。

 つまり、領土を侵している敵に対しては先制攻撃は可という解釈になっています。つまり、竹島を占領している韓国軍に対しては奇襲も有りなのです。そして、尖閣諸島の領海に無断で侵入する中国軍艦には当然先に発砲する権利があります。更に、日本を攻撃する意図を持って準備している敵に対しては攻撃できるという解釈ができるようになりそうと言ったところです。ここは微妙なのですが、まあ、北に併合された半島(意味深ww)でミサイル発射準備状態になれば即叩くべきだという論調が強いのですね。その他の地域とは違って半島の国限定ならばOKじゃないかというのが大勢を占めているのです。マスコミや左側思想の人々は根強く反発しているのですが、「半島情勢よりも自国民の安全を優先すべき」という正論に押されている状況です。そこで、綾瀬重工ではトマホークのような巡航ミサイル(名前は何にしようかな?)を開発し、自衛隊はむつみ基地のイージスアショアにそれを配備していたのです。

 釜山辺りに核が来るかもという恐怖はかなり深刻な問題として考えてられていたようですね。益田に空自の基地ができたのもこういう理由です。

 こういう状況なので、空母の配備も前向きに検討されたというわけです。勿論、沖縄に迫る中国軍の脅威も関係しています。

 現在(2018年)中国には空母が二隻あります。一隻はウクライナから買ったあのオンボロ空母“遼寧”です。あれ、まともに動くのかと心配されていたようですが、それなりに訓練とかしているみたいですね。それと、今年進水している新型空母「001A型」が一隻あるんです。使えるようになるまであと数年はかかるでしょう。「俺アン」当時はこの系列の空母が4隻あります。オンボロ遼寧は早々に予備役となったようです。

 さて、こういう状況で空母不要論は大勢を占めることができるのか。疑問ですね。そして、空母が攻撃兵器、つまり、他国の侵略に使用するものなのか、それとも自国の防衛に使用するものなのかの議論が巻き起こります。

 普通に考えてみれば分かりますが、レーダーや飛行場は真っ先に狙われます。その際、空母があればどうでしょう。飛行場だけでなく空母も潰す必要がありますね。位置が特定できない空母がいるだけで抑止力になる訳ですし、実際開戦してしまった場合は、沖縄の南側から強力に支援できるのです。ドイツのような国ならいざ知らず、日本のような島嶼の国では空母は大事な防衛戦力となるのです。当たり前じゃないですか。問題は予算ですね。

 

 そんなこんなで空母は二隻建造され、一隻はいづもを改装して空母とする案が採用されたんですね。普通に空母を運用するとなると、三隻は必要だと言われています。実戦配備、訓練、メンテのローテーションとなるからだそうです。いづも型の“かが”も続編では空母に改装しましょうね。


 自衛隊の装備については次回です。

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