4.占い

A「最近、占いに興味あるんですけど」

B「ほぉ、その顔で」

A「顔は関係ないでしょ!」

B「で、何を占いたいの?」

A「仕事運もそうですけど、やっぱ恋愛運も知りたいですねぇ」

B「その顔で!?」

A「しつこいな! 僕だって運勢とか気にしますよ!」

B「いや、だって占わなくても分かるじゃん!」

A「それ以上は言うな!(口を塞ぐ)」

B「放せブサイク! どうせ、しょーもねー人生なんだよ!」

A「それを言ったらお終いだろうが!」

B「占いなんかに頼らなくたって、お前は自分の力で未来を切り開ける!」

A「突然カッケェこと言うな! じゃあ、占いの話はいいですよ!」


B「それはそれとして占いはやろうよ!」

A「支離滅裂! え、占えるんですか?」

B「できねーけど、漫才だからやるしかねぇ!」

A「じゃあ、いいわ! プロに頼むから!」

B「いや、俺は人の目を見れば分かる!」

A「顔で判断してた奴が何言ってんだ!」

B「いいから見せろ!(掴みかかる)」

A「嫌な予感しかしない!」

B「漫才初心者か!」

A「どこが漫才だ!(突き放す)」

B「お前ドスケベだな!」

A「何を占ったんだよ!?」


B「そんな奴だとは思わなかった! 見損なったぜ!」

A「何が見えたんだ!?」

B「俺の口からじゃ、とてもじゃないが言えない!」

A「もったいぶるな! 教えてくれ!」

B「ひぃ! 近寄るな犯罪者!」

A「ちゃんとボケろ! さては何も考えてねぇな?」

B「ふざけんな! 誰がネタ考えてっと思ってんだ! この変態野郎!」

A「それ知ってます! バーナム効果つってね、誰にでも当てはまること言ってるだけでしょ!」

B「男って、みんなそう言う!」

A「誰目線!? さっきから頭おかしいですよ!」

B「先ほど貴方はバーナム効果と仰いましたが、そもそも占いというのは当てるものではなく、本来は陰陽道を基にした鑑定であって、相性の合う合わないではなく何かの縁を見ているだけなのです」

A「ちょ、怖い怖い怖い! 人が変わった!?」

B「分からない人だな。占いは当たるのではなく創るのです。伝えたことの解釈は結局のところ自分次第ですから、私達は人々を導いているにすぎません」

A「悪霊か何か乗り移ってる? 戻れ!」

B「ありがとう。助かったよ(デス声)」

A「もう駄目だコレ! この中にお医者様はいらっしゃいませんか!?」

B「お前ドスケベだな」

A「どこがだよ! いい加減にしろ! どーも、ありがとうございました」

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