おまけ:第一話から三年後の話①
「プレゼントですか?」
「え!?あ、いや、うん。まあ……はい。いや!まだそんなはっきりとは!ただ、あげたら喜ぶのかなぁ、なんて……」
「きっと喜ばれると思いますよ。指輪を貰って嫌がる女性などおりません」
「そう……ですか?」
「お相手の方とは結婚されていますか?」
「結婚!?いやいや、できるわけないでしょ!」
「え?」
「あ、いや、何でもないです、すいません」
「では、誕生石などお贈りしてはいかがでしょう」
「誕生……いし?」
「誕生月に合わせた宝石をあしらった指輪をプレゼントされれば、きっと喜ばれますよ。お相手の誕生月はいつですか?」
「え?あっ……うーん、いつだろう?確か製造年月日が……」
「せい、ぞう?」
「あ、いや、何でもないです!じゃっじゃあこれ!これください!この赤い菱形のやつ!」
「ルビーですね。畏まりました。刻印はどうなさいますか?」
「こく……なに?」
「指輪の裏に文字を彫るサービスを行っております。相手の名前やメッセージなどが一般的ですね」
「あ、ああ。そういうこと。うん、まあ、じゃあ、それで……」
「お相手の方の名前をお聞きしてもよろしいですか?」
「あ、そうか。えーっと……あー、うん、じゃあシー……いや、『To Seela』で」
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