はろーうぇるかむとぅーざ異世界生活

3分って言ってたけど3分でどうなるっていうんだ。

俺はじっくりと観察していると、驚くことに縮んでいってる。

というよりは段々圧縮されていて、色も段々変わっていってる。

どういう仕組みだ、これ?

そう考えてるうちにあっという間に3分が経ってしまった。

「終わったよ。さぁ、これは冒険の書。倒したモンスター、取得しているスキル等が

こと細かく一切の偽りなく書かれてるわ。身分証明書にも使えるっぽいわね。」

ノーパソ位の大きさだったあの紙も、

今ではスマホ位の大きさでちょっと分厚くなっている。

俺のステータスや職業、賭者や固有スキル、《無限貯蔵》等がちゃんと書かれてる。

後、ちょっと、いやほんのちょっと気になるんだけど、

名前、冒険の書とかいったよな。

これなんかしたら何?消えちゃうの?ステータスとかスキルとか消えちゃうの!?

え。やばくね?

ま、ちゃんとしまってればいいか。

俺は早速、無限貯蔵・・・・・・いや、これからはチェストって言おう。

そっちの方がカッコいい気がする。

俺は早速、チェストにしまおうとした。

あれ?これってどうやって開くんだろ?

「すいません、チェスト・・・・・・無限貯蔵ってどうやって開くんですか?」

「え、知らないわよ、そんなこと。そこにも固有スキルって書いてるじゃない。

個人だけが持っている力みたいな物わよ。

私達、ギルドでもそんなこと分かるわけないじゃない。」

「はぁ」

何だよ。

じゃ、どうやって使えって言うんだよ。

でもラノベとかアニメでもやってたキーワード言ったり、

指を振ったりすれば開けるのでは?

俺は早速、

「チェスト!オープン!」

と叫んだ。

「何してるの、迷惑なんでやめてくれない、そういうの。

公務執行妨害っていうのよ。分かる?」

「あ、はい。すいませんでした。ホント」

まぁ、違うと分かってたけど。

じゃあ、後者の方で・・・・・・

俺は無言で人差し指を縦に動かした。

すると、青いレイアウトの・・・・・・ゲームのようなデジタル表示のやつが現れた。

いかにも、RPGゲーム臭がする。

というよりも完璧、俺のやってたゲームの持ち物表示にそっくりなんだが。

とりあえず、しまえればいいや。

というかどうやってしまうんだ?

これも前やってたゲームがダブルクリックだったから、

2回触ればいいのか。

俺は冒険の書を素早く2回、触れた。

すると、さっきのチェスト表示の中に冒険の書×1と書かれてる。

「よし!チェストの件は一件落着と・・・・・・」

「どうしたの?キミ、今度は何やらかそうとしているの?」

「そういうわけじゃないんですよ、お姉さん・・・・・・いや、

そういや、あなたの名前って何なんですか。

困った時に色々と頼りたいですし」

「そう。分かったわ。私の名前はレイ・フォッカー。レイさんって呼んで頂戴な」

「はい、レイさん。分かりました」

そこはレイって呼んでじゃないのかよ。

さん付けを要求するとか、どんだけ上から目線だ。

まぁ、世の中にもこんな人もいるってことを覚えておこう。

「それじゃ、一通りの流れは終わったわね。

それでは、キミ。賭者の職業をしっかり使いこなしてね。

いつかキミが功績を残すことを我々ギルド一同楽しみにしているわ。」

「色々とお世話になりました。これからも来ると思うので、その時はお願いします。」

「じゃ、いってらっしゃい。」

こうして俺はギルドを出た。


それから数日後、俺は













「いらっしゃいませー。受付ですか?食事ですか?」

ギルドの店員と化していた。

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