所詮、人生なんてクソゲーだ......
「イヤ、ホントデスヨ(一応)」
「何その棒読み・・・・・・そんなわけないでしょ。キミ、さっきまで倒れていたんだから。
じゃあというか、それを証明できることは?」
「え?いや、まあハハ。出来なくはないですが・・・・・・」
「ハイ。じゃ早速行きましょうか。」
やばいやばいやばい。バレる。見栄張ったことバレる。動け俺の勇気!
どうせヒキニートのステータスなんてたかが知れてる。
「いやーそのーなんと言うか僕は、ステータスが3分の1になって見える封印的なのがついてるというか・・・・・・」
「どうせ嘘でしょう。そんな戯言言ってないで早く計りに行くわよ」
少し歩いて俺たちはギルドのカウンターに着いた。
数分並ぶとやっと順番が回ってきた。
「あの、能力測定ってどうやってするんですか?」
「そこにある天秤の上に左手と専用の紙を置くと計れるから」
ヤバイ。不安でしかない。まぁ、最初っから決まってたけど結局当たって砕けろだ!
俺はゆっくり紙を置くと小刻みに震えた左手をゆっくり乗せた。
当然左手の方の天秤が沈むが紙が光っていくと同時に、
だんだん差がなくなってきた。
ほとんど水平と言えるようなレベルになった時、全身から血が騒いでいるような感覚に襲われ脱力した。
何これスゲー。これが異世界ファンタジーってやつか。
「さ、終わったわよ。では結果発表〜
ん?魔蓄と速さが平均値の2倍。あ、でも攻撃力と魔力が平均より下だねぇ、後はほとんど平均値・・・・・・
え?何これ固有スキル!!?凄い固有スキルだよ!肝心の能力は《無限貯蔵》?」
「え?何ですか、それ?何でそんなに驚いているんですか?ちょっと俺にも見せてくださいよ!」
俺は紙を奪い取ると能力を確認した。
平均値は知らないけど、固有スキルがホントにあった。
名前からして、ゲームのように持ち物を無限にしまえるあれだろ。
あの薬で言う四次元ポケットみたいなやつか。
でも結構微妙だし、使い道によるか。
後気になることは・・・・・・そうだ。職業だ。まだ聞いてないし。
「あのっ。俺の職業って何ですか?」
「え、ああ。そうだったわね。キミのステータス的に、最弱職か[賭者]っていう賭けの職業しかないと思うわ。あ!でも君の固有スキルを使って行商人でもすれば、すぐ儲けられるわよ」
「いや、夢がないんでやめときます。それで、最弱職ってどんなやつですか?」
「基本的に低級の剣技と初級の魔法しか覚えられないし、ステータスも最低レベルだわ。 だから結局キミの選択肢はもうすでに決まってるの。分かった?」
俺に指を指して決まった、みたいな顔を見せてくる。
ほんのちょっとぶん殴りたくなったのは気のせいだろうか。
あ、でもちゃんと魔法ってあるんだ。
俺もファイヤとかいって使ってみたいなー
けど、言っていた賭者ってやつになるしか無いらしい。
しかも俺の嫌いな賭けと出た。
俺は運で決まるものとかが大嫌いなんだ!
だってさ、ゲームで30連とかしてもいいキャラ出ないし、
たまに外で出て一番くじとか引きにいくけど、推しのキャラが出るのに5万だぞ。
高いフィギュア一体買えちゃうんだぞ。
転移前とかゲームのテストプレイ見てただけなのに腹貫通だぞ。
とても運があるとは思わない。
だけど、ステータスで運が高いって出てるし……
この職に就かなかったら野垂れ死ぬし……うん
「じゃあ、賭者でお願いします」
「何でそんなに元気ないの?一応上級職だし誇ってもいいんだよ?
さ、もう登録済ませようか。じゃこの紙を......」
ギルドの人は俺のステータスの書かれた紙に向かって水をかけた。
「じゃ、後もう3分待ってて」
インスタントラーメンかよってツッコミたくなったのは、俺以外にもいるだろ。多分。
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