第27話 ここは何処? 私は誰? (16)

「うぅ~ん、どうしようかな~?」


 儂のへりくだる土下座の様子を、自身の腕を組みながら凝視をしている紅の髪色したお姉様……。


 自身は全く儂に気のない振りをしてはいるが、何度も横目で──。


『チラチラ』と、儂の様子を窺っているのだよ。


 それもお姉様の気分は上機嫌のようじゃ!


 だって儂の土下座でへりくだり、深々と頭を下げる様子を見ては──。


『ふふ、ふぅ~ん』と、言った感じの様子でスカシ目、流し目、色々な目と顔の様子を見ては満足そうじゃよ。


 それこそ、今お姉様の気分は女王様にでもなったような気分ではないのかの?


 まあ、実際神々しいお姿をしているからの、紅の髪色したお姉様は……。女王様にも見えないことはない。


 ……ん? あっ? これ以上の事はもう話が出来ん……。


 相手……。紅の髪色したお姉様が儂の想いに気が付き対処されたら不味いから……。


 只な、儂の口から一言述べる事が出来るとしたら。儂らよりも長生きをしているのにお姉様……。本当にうぶで可愛いわぁ~!


 まあ、俗に世に言うチョロイ女性だよ。儂の目の前に居るお姉様は……。


『よぉ~し! 後一押しじゃ~ もう少し粘り強く頑張ろう……』


 儂はそう思うと。


「儂の頭にお姉様の足を乗せて踏んでみたり……。お姉様の椅子になれと言ったら儂はなるから……。なぁ~頼むよ~! 一回だけでいいから~? なぁ~? なぁ~、頼む……」


 またまた、紅の髪色した美しいお姉様に儂はへりくだってみせた──。


 そして年寄りだが、儂の背をお姉様の差出ながら、土下座を繰り返したよ。


〈ザクザク……〉


『ムニュ~』


「あああん、あああ~、あああ……」


 せ、刹那じゃ……。


 儂は思わず甘い吐息を漏らしてしまったよ。年甲斐もなく……。


 傍から見ている皆は、爺の嬌声など聞きたくはないとは思うが……。


 何とも言えん極上の柔らかさじゃ、紅の髪色したお姉様のお尻はのぅ……。


こんな柔らかい何とも言えん感触のお尻がこの世に存在をするのか? と、儂が思う程の極上の柔らかさなのだ。


「もう~、兄さんは、なんちゅう声を漏らしているの~」


 お姉様が儂の漏らした嬌声を聞き言葉を漏らしてきた。


 それも苦笑いしながら……。


「だって、仕方がないじゃろうに……。お姉様のお尻の感触が余にも柔らかくて気持ちがいいから、儂はついつい……本当にすまんのぅ……」


 儂は恥ずかしいが、正直に思った事をお姉様に告げたよ。


 まあ、大袈裟に述べてはみたが、これぐらい儂がお姉様の事を好いているのじゃと、言ってみたのだ。


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