第25話 ここは何処? 私は誰? (14)

「えっ? 兄さんが、私と交際?」


 儂の後先考えずに述べた勢い任せの告白に。儂の目の前に立つお姉様は、自身の目を白黒させているよ。


 本当に驚いている……。


 と、言うよりも?


 これは歳を取った儂の感ではあるが?


 目の前のお姉様は、大変に美しい容姿をしているのに、告白慣れとか? 男慣れをしていないタイプの女性だと、おじさんは咄嗟に思ったよ。


 と、なると?


 これは強引に攻め落め込むと──。


 案外あっさりと儂の物にできるかも知れん?


 と、おじさんは直ぐに思ったから、お目の前のお姉様に、考えるゆとりを与えないように、また自身の口を開いた。


 こんな感じでだよ。


「あああ、そうじゃ、この地に居るから、死んでいる者同士の筈のに、儂とお姉様だけは相思相愛のように話しもできるから。きっと儂ら二人は、お姉様の美しい髪の毛のように赤い糸で結ばれていると思うんじゃよ? 儂は? だから、神様が何処にいて、誰なのか当てたら、頼むから儂と付き合ってくれんさい!」


 まあ、こんな感じで儂は、年甲斐もなく照れながらお姉様に訊ねたよ。


「う~ん、どうしようか?」


 お姉様は、自身の腕を組み思案を始めだしたよ。


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