第17話 ここは何処? 私は誰? (6)

 だから俺は、あれって架空の事で、皆が冗談を書いていたのだとばかり思っていた。


 でも、実際は本当だったのだよ。


 だって俺は今の今述べた通りで、『うらめしゃ~』と、でも述べたいような容姿の三角頭巾に白装束だから……。


 俺はビックリした……と、言うよりも?


 最初に書いた人はあの世を見てきたのかな?


 と、真剣に考えたのだよ、


 本当に笑いが出そうな儂だった。





 ◇◇◇◇◇



「お兄さん! お兄さん! お兄~さん!」


 ……ん? あれ?


 何処からともなく若い女性の声が聞こえてくるね?


 一体誰を呼んでいるのだろうか?


 と、儂はついついと思ったよ。


 まあ、先程皆には述べた通りで、儂はあいかわらず白装束の姿でいる。


 とっ、言う事だから、今はあの世にいるのだと思うよ?


 まあ、とにかくあの世についたはいいが……。


 儂自身も初めての経験だから、どうしたら良いのか分からないから?


 儂は取り敢えずは辺りをキョロキョロと見渡したよ!


 そしたらいたよ!


 先に着た先輩達かな? と、思う人達がね。


 それも沢山……。


 列を成して何処かに向かって歩いている。


 だから右も左も解らない儂だから、慌てて先輩達が並んで歩いている列に加わった。


 でッ、その後は、先輩達と一緒に、何処に向かうのか解らないが?


 とにかくついて歩き始めたよ。


 それもゆるりとした足取りで……。


 するとさ? 若い女性の声……。


「お~い!お兄さん! お兄さん──!」


 と、誰かを呼ぶ声が儂の耳に聞こえてきたよ。


 だから儂は、この列の何処かに?


 知り合いでもいるのかな?


 と、思うだけで、余り女性の声など儂自身は、気にもとめないで足取りを進めたのだよ。

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