第16話 ここは何処? 私は誰? (5)

 え、えぇ~と、本当に身体中の至どころが痛い儂だが、 じつはね、数分? 数時間……?


 う~ん、それとも、何日も前だったのか?


 儂自身も良くは解らない事……。


 と、言うか現象が、突然起きたのだよ。


 儂は先程皆に述べた通りで、元妻や子供達……。


 まあ、家族と言う奴に捨てられたのだよ。


 突然儂の元女房から、スマートフォンへと電話が鳴ってきたから、画面に指を触れて──出てみると。


 お互い別れようと、離婚話をしてきたのだよ。


 それを聞き儂も最初は憤怒して怒号を放ったけれど、直ぐに諦めて承認した。


 でッ、その後儂は、強いお酒を鱈腹飲んで車を運転……。


 どこまで?


 どれくらいの距離を走ったのだろうか?


 儂自身も泥酔していたために、全く検討がつかないぐらい車を走らせていたら。


『ドカァ、アアアアアアアアアアアアアアアン!!』


 と、良い音と衝撃が、儂の体を襲ったよ。


 まあ、その後の儂の記憶が無い……。


 だから俺はその時に、この世から消えて無くなったのだと思うよ?


 まあ、変な言い回しをしたけれど。まあ、要するに俺は死んでしまったという訳なのだ。


 と、いう訳だら俺は、これといってこの世に未練がある訳でもないから、地縛霊にあの世へと旅立っていった。


 でッ、向こうの世界で儂は、幸せになれないかな?


 と、少しばかりだが、期待を胸に旅立っていった。


 その上さ、儂は、鼻歌交じりで、「オラは死んじまっただぁ~♪」と、両手をフワフワと動かし宙に浮いたよ。


 それにさ、儂は本当にテレビやマンガのように、白の装束を着込んで宙に浮いていったのだよ。







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