第3話 儂は驚愕したよ!(1)

「なっ、何──! これはぁああああああっ!?」


 儂はね、思わず絶叫を上げ叫んだよ──!


 だって儂の目に映るテレビの画面の画像は。ガキの頃に儂の目に映っていた人達なのだよ。


 だから儂は大変に驚嘆をして声を漏らしたと言う訳なのだ。


 本当に儂はあの女性ひとに申す通りに、昭和の時代にタイムリープしたみたいなのだよ。


 だって、儂の目に映るテレビの番組は、某テレビ局の歌の10だと思う?


 だってさ? 儂の目に映るお兄さんは、頭の髪が鳥の巣ようなパーマでね、髪の両面サイドは、テカテカ光るポマードをべったりと塗り──。


 あの当時流行りだったリーゼントという奴で……。


 それにさ? 黒のキャッアイタイプのサングラスに、黒の革ジャンを着込み。


 腹部の下には白いカラーのドカンを履いてね。


 これまた、テカテカと光るエナメルの靴を履いた──。


 今見たらとてもじゃないが、恥ずかしくて、街中を歩く事も出来ない容姿の人達が平気でテレビに映り歌を歌っているから正直驚いたのだよ。


 と、言う事だから、儂自身も。自分自信を凝視してみた──。


 まあ、首から下迄しか見えないけれど。


 それでも儂自身には、十分だったよ。


 着衣している服と未だみずみずしい儂の肌……。


 それと、未だ? まともに生え揃っていない、『チョロチョロ』とした毛を見て確認をすれば、ガキの頃の儂だと直ぐに分るから。


 夢幻ではければ、タイムリープは成功したのだと思う?


 と、言う事は、あの時儂に声をかけてくれた女性ひとはやはり、彼女の申していた通り女神様だったのかな?


 儂はそんな事をふと、思ったのだよ。

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