SCP-1265-JP Safe 

  SCP-1265-JPは石です。表面はねちゃねちゃ。触りたくないタイプのやつ。

 時々活性化し、その時最も近い男性に対してイベントが発生。イベントなんて単語からもうなんか……絶対嫌な予感する。

 この影響は、活性化毎に切り替わるもよう。2人で交代でも問題がない。男性一人になるまで地球上の男性を殲滅してから実験しようとしないでください。

 このイベントは「交代イベント」と呼ばれます。交代イベントで影響下に置かれた男性は瞬時にSCP-1265-JP-Aに変化します。

 SCP-1265-JP-Aは、メイド服を着た女性っぽい何かです。元がおっさんだろうとショタだろうと関係ありません。全員10代後半~20代前半の女の子みたいになります。これピク〇ブでみたことあるぞ!!!

 身長体重も元の体と似ても似つかない感じ。肌や目の色はそのままのもよう。

 SCP-1265-JP-Aは1日1回の「収容室床の清掃」と1日3回の「SCP-1265-JP分泌物(ねちゃねちゃ)接種」のために活動して、それ以外はずっとSCP-1265-JPの周囲で立ってます。

 SCP-1265-JP-Aは排泄も身震いも、女性特有の生理活動も行わないけど、理由は不明。やっぱりピク〇ブでみたことあるんだよなぁ……。


以下交代イベントのプロセス(分:秒)


0:00 イベントスタート。対象は倒れこむ。センサーによると脳の随意的運動野が沈静化している。


0:05 対象が体温上昇を訴えるとともに体毛が抜け落ち、髪の毛が伸びる。センサーでは体温の上昇は見受けられない。血圧、心拍数が上昇。


0:17 対象の骨格が末端から女性化していく。対象はものすごく眠くなる。センサーでも体温の急激な上昇を確認。


0:34 四肢と頭部の変化はこの時点でほぼ終了。骨盤が拡張され、生殖器系が変化開始。対象はここで意識を失う。


0:53 胸ができはじめる。心拍数、血圧、体温がここから下降。


1:15 対象は解剖学上完全に女性となる。ここで心拍数、血圧、体温が通常のものへと戻る。


1:18 対象の服が消失。SCP-1265-JP-Aの服装(メイド服)へと変化。案の定衣服に取り付けていた探知器はロスト。


1:30 対象覚醒。完全終了。


 なおこの現象は不可逆であり、影響を脱しても体が元に戻ることはありません。何度も言うけどピク〇ブのTSってタグにいっぱいあるやつ。

 なお影響を脱すると普通の女性と同じような生理現象を起こし、遺伝子も変わる。

 交代イベントは不定期だけども、作為的に発生させることも可能。主にSCP-1265-JPを拘束したり、損傷を与えたりするとイベントが始まる。


以下、ほんのちょっとSCPの知識がないと難しいやつ


 SCP-1265-JPはもともと蒐集院のもので、反財団派に50年ほど持ち去られていたが、1998年2月に再発見→収容。

 蒐集院の資料によると、元はメイド服ではなく巫女服で、存在していた村があったが明治以降無人になっている……らしい。まぁ蒐集院自体は嘘をつかないグループだけど反財団派が居る以上このデータが正しいとも言えない。


以下補遺1。

 偶発的に巻き込まれ、一か月間SCP-1265-JP-Aになってた■■研究員(以下甲)へインタビュー。1998年3月7日に影響から解放。職員のデータには身体計測記録も載っているが、BWHまで載ってるのはさすがにやめたれ。

 インタビュアーは■■博士(以下乙)


乙:今日の業務もこのインタビューで終了やで。以下よろしく。変化したときのこと教えてクレメンス。あ、キミみたいに影響を受けた人間はSCP-1265-JP-Aって呼ぶことになったから。


甲:あの時は末端から力が抜けて、熱で身体が解けたように感じたわ。段々と熱は手足に集まってきてな、痛さと気持ちよさがまじった感じになってきた辺りで意識がブラックアウトしたんや。身体のコントロールは効かんかった。


乙:OK。ほなSCP-1265-JP-Aとして影響を受けている間何してたか、覚えてる限りでええから教えてクレメンス。


甲:5日くらいは身体の変化について慣れんかったが、まあそれ以外は違和感なかったやで。SCP-1265-JPの分泌液(ねちゃねちゃ)は水あめみたいな味がしてたことも覚えてるわ。甘いもん好きやったし動けんかったから、それだけが楽しみやったんやが、10日でそれも飽きたわ。ああ、なめ終わったらご主人様が褒めてくれたで。


乙:ご主人様ってSCP-1265-JPのこと?


甲:ん?いや、違うぞ。あの部屋にワイ以外にも男性がおったやろ。ソイツやで。


乙:ん~……????そんなもののデータは存在せんぞ。収容時にメトカーフ(霊的なものを閉じ込める結界を発生させる機械。ここでは霊的なものが存在するかどうかを確認するために使っていたもよう)を起動していたんやが、特に何もなかったし……。SCP-1265-JP-Aのみが見る幻覚の可能性も検討してみるわ。これでインタビューは終了。本日の業務も完了や。


甲:お疲れ~。


この後、甲は精神影響の可能性もあるのでセキュリティクリアランスが3から2に下がった。


以下補遺2 

 SCP-1265-JP-Aが初めて言葉を発した記録。


1999年11月7日 「行ってらっしゃいませ、ご主人様」

1999年12月8日 「お帰りなさいませ、ご主人様」


 この記録後、一年周期でSCP-1265-JP-Aは同様の発言を行っている。


最後に乙の手記で締めくくり。


2000年以降、11月に最新の観測機器でSCP-1265-JPを調べていた。今年2017年、最新型カント計数機で微量ながらも誤差としては大きすぎるヒューム値の揺らぎを観測。

1998年の調査結果は覆った。SCP-1265-JPには付随する何かが居る。予算配分と収容方法の変更のため、このオブジェクトはEuclidへ変更されることを申請した。ー乙


現在、承認待ち。



以下著者補足なのでSCPに詳しい人は読み飛ばしておk。

カント計数器

ヒューム値の計測に使うもの。

ヒューム値

今現在の”普通の現実”を1ヒュームとする値。高ければなんか力があふれてくる感じ。パワースポットや、雄大な自然なんかはヒューム値がちょっと高い。

逆に低ければ一般人でも世界を構築しなおすことができるようになっていく。なお本物と混同してはならない。ヒューム値が戻れば一般人は能力を失っていく。端的に言うと簡易版某ハルヒ。


ヒューム値1の場合

一般人「一億ほしいな~……無理か」

↓もしヒューム値が低いと

一般人「一億ほしいな~」

親方!急に目の前に一億円が!


こうなる。






この作品は”FattyAcid”様作「SCP-1265-JP - ご主人様は神様です!」に基づきます。

http://ja.scp-wiki.net/scp-1265-jp


著者補足は”Usurahi”様作Tale「FAQ;~ヒュームって一体全体なんだ?」「FAQ;~ヒュームって一体全体なんだ? Part2」に基づきます。(参照させていただきました)

http://ja.scp-wiki.net/and-this-one-explains-humes

http://ja.scp-wiki.net/an-faq-part-two-or-your-hume-questions-answered


メトカーフ(正式名称”メトカーフ非実体反射力場発生装置”)の解釈は”Usurahi”様のサンドボックス「Usurahiの棺桶」を参照させていただきました。

http://scp-jp-sandbox2.wikidot.com/usurahi

※サンドボックスの参照とURL引用はセーフなのか分からないので怒られたらこの話は消すか修正するかします。


このコンテンツは、クリエイティブ・コモンズ 表示-継承3.0ライセンス(http://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/deed.ja)の元で利用可能です。

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