第5話 現れたの死と創造の王国 1



 ここはサイメロ村の中心、STAR☆DROPの日光と月光は魔法少女の方程式の三人から引き継いだ任務の続きに取り掛かっていた。

 周りには、事後調査のM'sKスタッフも集まり村の調査を行っている。だがやはり、M'sKスタッフ以外に人の気配が全くなく村は静まり返っていた。



「人っ子一人いやしないな…結界で守られてる村全体がもの家の殻じゃないか」



 日光はそう言うと、民家の扉を開けて念の為、人がいないかを確認している。

月光は、魔法少女の方程式がゴブリンを倒した場所を調べていた。スタッフのほうで既に調べていたようだが、少しでも手がかりの見落としがないかを慎重に確認していた。



「…ん???兄さん!!ちょっとこっちへ!」


「どうした?」



 月光が大きな声で日光を呼ぶと、建物の中から日光が飛び出して来て、声の方に向かった。

そこにはゴブリンの灰が未だに残っており、その中央部分に月光がしゃがみながら灰を調べていた。



「兄さん、この灰の中をよく見てよ…これって…」


「金属…この形状はもともとは指輪か…?それにこの灰は衣類の燃えたような状態だな…」


「うん、巨大なゴブリンって言ったって、この量は多すぎな気がする。」



 ゴブリンの灰の中を見つつ、二人は状況をつかもうとしている。

そして、少しお互いで顔を見て何かを確認した。



「…そろそろ、今回の状況を説明してもらおうじゃないか?」


「いるのは既に気づいているんですよ!!さぁ、姿を表しなさい!!」



 そう言うと二人は、ある一点の方向を向けた。そこにはM'sKスタッフの制服を着て、顔を伏せながら作業している男がいた。



「…よくわかりませんね?私は何も知りませんよ???誰かと勘違いしていませんか?」



 男はそう言うと、そそくさと作業をしつつその場から離れようとした。



「逃がすかよ!!穿け光のツバサ フェザーアロー」



 光の羽型の矢が男の服に突き刺さる!!

その瞬間に、男の服が破れた。破れた瞬間にその場に服だけが残り、男は瞬時に二人の後ろ10m程先に移動した。



「ふぅ、あぶないあぶない…本当にひどい事するな~…なぁ…日光…」


「やっぱりてめぇだったか、オルハリアン…」


「ふふふ、久しぶりだな…日光、月光、10年前ぶりだなぁ…あの若造が大きくなって…」


「オルハリアン…僕たちは10年前の新米魔法使いじゃないんだよ…今度は逃さないからね!」


「小僧だったやつがぬかしやがる…いいだろう、ちょっとくらいなら相手してやる」



 オルハリアンは黒いローブに身を包み、戦闘態勢を取る…

日光と月光もメモリーブレスを出しローブを呼び出す。



『マジシャンズ ローブ アップ』



 日光は白い記事に赤と青の二重線の入った軽装タイプのローブを見に包む、月光は日光と同じく軽装タイプだが深い夜のような紺色に白と黄色の二重線が入ったローブに包まれた。



「全てを照らし…光となりて闇を打ち消す!天光の勇者 日光!!」

「闇に隠れ…悪を打ち消す一筋の光!深淵の勇者 月光」



『光と闇 2つの力で悪を打ち消す!我ら魔導の勇者 STAR☆DROP 』



「勝負だぜ、オルハリアン…10年前のリベンジをしてやるよ」

「もう、僕たちは負けませんよ」




「クククどこからでもかかってこい…」


「(久々に楽しめそうだな…スノウ・リングは…そろそろあの三人と遊んでいるころかな…)」



 住民のいなくなった村で、キングダムのプリンスとM'sKの最強クラスの魔法使いとの戦いが始まろうとしている。

 その戦いが起きようとしている中、魔法少女の方程式たちにもキングダムの魔の手が伸びようとしていた。

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